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「この人は楠木牙龍。ここでいっちゃん偉い人だよ。こう見えてめっちゃいい人」
「お前にこう見えてとか言われる日が来るなんて思ってなかったわ。…よろしくな」
少女は慌てて頭を下げた。無口なのか緊張しているのか、「よろしく」とは返さなかった。とは言うものの、190cmとそれに限り無く近い身長の大男二人に囲まれれば誰だってそうなるだろう。逃げ出さないのを誉められるレベルだ。
牙龍は「で、その子どうしたん？」と怪訝そうに玄矩を見た。玄矩は「何その顔」と怪訝そうな顔で言うと、「依頼者」と言って少女を持ち上げソファーに座らせた。牙龍は玄矩には依頼手続きの準備をするよう言った。
「依頼手続きの紙どこ！？」
「そこ」
「ここ！？」
「その上」
「ここか」
「違う」
なんでも、普段仕事だけこなしている玄矩には何がどこにあるのかなんてさっぱりなのだ。どうにかこうにか紙の場所を見つけ、そこから一枚ペラリと取った。ボールペンを持ち、少女の隣に座る。少女は暫く用紙を見ると、ボールペンを持ち始めた。
「なんて名前だったっけ。ありきたりな名前だったよね…ゆいだっけ？」
「めい」
「めいか。めいって呼んでいい？」
めいはコクンと頷きながら、綺麗な文字で用紙を埋めていった。
『
玄矩は前髪を掻き上げ、冥の容姿を初めてしっかり見つめた。
色素の薄い茶色い髪を二つに結っており、その体は華奢で小さい。まだ幼い童顔な丸っぽい顔立ちに、くりんとした大きな目。瞳は薄い緑だった。肩にはカバンを提げている。
まるで物語から出てきたかのような冥を、玄矩は焼き付けるように見たあと、容姿に目を戻した。
「これ探偵としても祓異師しとしても大事な依頼やな」
「かいい…？」
「あー説明してなかったな。あの夜君らを襲った“口裂け女”は【怪異】っていうんだ。人を食べる怪物って思っといて。んで、それを倒す仕事が【祓異師】。この楠木探偵事務所の奴等は皆祓異師だよ」
玄矩の説明に冥は目をくるくると回した。口裂け女と自分のなかでは自己完結していたものの、怪異だとか祓異師だとかそんなもの知るわけがない。パンクした冥の頭を、玄矩はツンツンとつっつきながら「おーい」と呼び掛けた。
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Ｒ!Ｎ(プロフ) - すんげぇ…かっこいいですね (2019年12月13日 0時) (
レス) id: 5067a2983b (このIDを非表示/違反報告)
くろせ(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます、勿論です！ 是非描かせて頂きたいです！ (2019年10月21日 0時) (レス) id: 62819c8559 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - わ〜ﾂﾂフォーマルな玄矩君めっちゃかっこいいです…！優先順位は低めで大丈夫なので、暇ができましたら攸のドレスコードを描いていただけないでしょうか…？よろしくお願いします！ (2019年10月20日 23時) (レス) id: a16637a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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