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あの後、これ以上友達を待たせてはいけないと
元太と連絡先だけ交換して店に戻った
失恋が原因で酔いつぶれかけたはずの私が
見知らぬ男と2人で戻ってくるもんだから
「誰!あの人!」
「A、、、早すぎない?」
なんて言われて
丁寧に誤解を解くと
「でもあれだね、運命の再会ってやつ!」
『運命って...』
「タイミングもバッチリじゃん!
2年の夏よ??次の恋早く見つけないと!」
なんて好き勝手言っている
さっき早すぎって言ったのはどこの誰だよ...
でも、彼女たちの言う通りかもしれない
もう切り替えなきゃ。
大学生活はきっと、あっという間に過ぎてしまう。
『運命の再会、か...』
ふと、別テーブルに座る元太に目をやると
バチッと目が合ってしまった
すると元太は中学生の頃と変わらない
無邪気な笑顔をこちらに向けてきた
その瞬間
ドクン...
胸が大きく高鳴ったことに
私は気付かないフリをした
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作者名:きい | 作成日時:2020年4月25日 20時