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『元太に会いたくて！！』
気付いたらそんな言葉を元太に言っていて
切れてしまった真っ暗なスマホの画面を見ながら
急に恥ずかしさ込み上げる
元太の家なんか知らないくせに
勢いのまま乗った電車
以前大学の近くで一人暮らしをしていると
言っていたことを思い出し
とりあえずそこに降りたはいいものの
近くにはマンションもアパートもたくさんあるわけで
『何してんだろ、私...』
さっきの言葉のどこまで元太に聞こえたか分からないし
駅の前で立ち尽くすしかなくて
元太に会いたいのはきっと
自分でも気付いていない自分の本音だったのだろうけど
スマホも使えないし、仕方がない
そう思い踵を翻す
「A...っ！」
その瞬間聞こえてきた私を呼ぶ声
振り返れば息を切らした元太が立っていて
呼吸を整えたあと、彼は言ったんだ
「俺も、、、Aに会いたかった＿＿＿」
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作者名：きい
| 作成日時：2020年4月25日 20時
