君の音色(こえ)が聴こえる

入室許可証 ページ8

5時間目がはじまるちょい前くらいに小林先輩は教室に戻っていた

私変なこと言っちゃったかな…

小林先輩様子変だったし…

言ったことはもう取り消せないし、

私、保健室に一日中いるかも…

まぁ…いっか…

タカシくんきてくれるかな？

てか、保健室の先生は！？

いないとかおかしいでしょ

あたりを見渡していると

？: 保健室の先生はこんで？

！？

タカシくん！？

いつの間に！

タカシ: びっくりしすぎやわ笑

ベッドの横に椅子に持ってきて座った

A: 先生がこないってどういうこと？

タカシ: んー？保健室の先生はサボりや笑

そんなことあるの！？

タカシ: せやせや！
Aちゃんな、屋上に上がるの許可されたで？

そういいながらタカシくんは生徒手帳くらいの大きさの黄色い紙を渡してきた

A: へ？

黄色い紙には


「 屋上入室許可証 」


タカシ: それを持ってると屋上に入れるんや！

A: あ、うん。それくらいはわかるけど…

タカシ: なんや、わかってんねんな

A: あはは〜ごめんごめん！

ってか、タカシくん何者！？

この許可書校長先生の印鑑押してあるよ？

まさか…超超超おぼっちゃま！？

タカシ: Aちゃん？どうしたんや？

A: え、なんもないよ〜笑

タカシ: んじゃあ、俺行くわ
あと、もうすぐで笹渕くんくるはずやで〜
んじゃなぁ〜

A: え、あ、うん、ばいばーい

タカシくんが出て行って数分後本当に笹渕がきた

予言できるの？

笹渕: おい、A帰るぞ

へ？いまなんて？

笹渕: 聞いてるか？帰るぞ

A: あ、うん

笹渕が言うにはもう終礼も終わったそうだ

結局教室行ってないし、

てか、初日だったのに

笹渕: 先生が体調早く直せって言ってたよ

A: そっか…ありがとう
迷惑かけちゃったね

笹渕: …別に…今日はやけに素直だな笑

一言多いんだっつーの！

それから結構経って、笹渕とはすごく仲良くなった

親友って言っていいくらいに

昼休みには毎日タカシくんのところで、歌声を聞いた

小林先輩は、ときどき私の教室にきて、タカシくんの話を聞いてきた

夏華先輩からは、いまだに睨まれることはあるけど、

一年をめーいっぱい楽しんでる

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