Midnight train ―Nakajima―

Station 26 ページ26

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圭人の地図をもとに、

電車に乗り、歩いていくと、

大きな大学にたどり着いた。


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校門の近くには、

迎えの車が並んでいて、

さすがって感じ。


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出てくる生徒の格好も、

やっぱりすごくて、

女の子の体にはキラキラ光る宝石。


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男の子は、

高そうな時計や、バッグを身に着けていた。


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裕「こんなところに、

Aは通ってるんだ―…」


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俺とは全然違う。

同じ地球なのに、

違う世界で生きてる。


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裕「俺、場違い。」


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そう思わずにはいられなかった。


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無難に、普通に生きてきた俺と、

Aは、本当は関わることがなかった人間なんだ…


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そんなことを思っていると、

校門から、すこし小走りの女の子が出てきた。


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俺の方を見て、

口を動かしていた。


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俺は、ヘッドフォンを外す。


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あ「裕翔さん!!!」


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俺の名前を呼んで、

小走りで駆け寄ってくる。


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裕「この前はありがとう。」


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俺は紙袋からコートをとりだし、

Aの肩にかけた。


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