Midnight train ―Nakajima―

Station 20 ページ20

＊

＊

＊


・


・


・


・


裕「あー…だるい。」


・


・


・


・


・


・


脇に挟めていた体温計をとりだし、

表示を見ると、

「39.0℃」


・


・


・


・


・


・


・


一人暮らしの俺は、

もちろん看病してくれる人なんかいない。


・


・


・


・


・


・


・


・


俺は重い体を起こして、

冷蔵庫からペットボトルの水をとりだし、

コップへと注ぐ。


・


・


・


・


・


・


・


・


・


・


♪ピンポーン…


・


・


・


・


・


・


・


・


・


裕「こんな時に誰だよ、圭人か？」


・


・


・


・


・


・


・


・


コップに注がれた水を、

俺は一口飲み、玄関へと足を動かした。


・


・


・


・


・


・


・


・


・


ガチャッ――――


・


・


・


・


・


・


・


裕「圭人…何か用あるなら、明日に…」


・


・


・


・


・


・


玄関のドアを開けると、

そこにいるのは圭人ではなかった。


・


・


・


・


・


・


・


あ「お久しぶりです。

体調は大丈夫ですか？」


・


・


・


・


・


・


手には、

近くのスーパーで買い物をしてきたのか、

食材が入った袋を持っていた。


・


・


・


・


・


・


・


裕「なんで、ここ…」


あ「あ…すいません。

圭人さんに聞いたんです。

風邪ひいてるって聞いて…

私のせいだと思って…」


・


・


・


・


・


・


・


裕「別に、キミのせいじゃ…」


あ「いえ、私のせいです。

だから、看病…させてもらえませんか？」


裕「え…あ、え――――ッ??」


・


・


・

＊

＊

＊

Station 21→←Station 19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す