遊郭の女性と風柱【鬼滅の刃】【不死川実弥】

お館様 ページ34

Aが回復した



不死川
「屋敷戻るかァ」

『そうですね』



屋敷に戻ろうとすると、あいつと会った

俺はその手を叩こうとしたが

Aが止めた



『実弥様、だめです』

冨岡
「不死川。おはぎだ」



やっぱり…



『冨岡様ではありませんか』

冨岡
「舞雅だったか。不死川が惚れたほど美人だ」

『はい？』

不死川
「おい、冨岡ァ……口説くつもりかァ？」

冨岡
「違う。宇髄の言った通りだと。不死川が受け取らないなら、受け取ってくれ」



そう言って、ぽんと手に置かれたおはぎ

実弥様をちらっと見る

まるで、猫のようにフー！フー！と威嚇してるような顔つきで…



『ふふっ』



つい、笑ってしまった

屋敷に着いた時、実弥様の鴉が

私をお呼びだと



『行ってまいります』

不死川
「おぅ」



……



『失礼致します』



なぜ私が呼ばれたのか…わからないけど

この方がお館様なのですね



産屋敷
「来てくれてありがとう。実弥のところで世話係として働いていると聞いたよ」

『はい。私は舞雅Aと申します。不死川様にお命を助けて頂きました』

産屋敷
「そうなんだね。怪我の状態は大丈夫かな？」

『はい。お気遣い感謝致します』

産屋敷
「私からも礼を言わせてほしい。実弥を支えてくれてありがとう。Aのことは鬼殺隊の中でも大変噂になっていてね、私も1度会ってみたいと思って呼んだんだ」

『そうなのですね。噂になってるとは知りませんでした』

産屋敷
「Aは、舞姫と言われてるけど。どういう意味かな？」

『私は以前遊郭にいました。そこでは1番位の高い花魁でした。舞が得意であった事から、舞姫と呼ばれるようになりました』

産屋敷
「そうなんだね」



お館様はとてもお優しい方です

心がホワホワしてくると言いますか



産屋敷
「これからも実弥のこと支えてあげてほしい」



……



『ただいま戻りました』



調理場のほうからいい匂いがしてくる

実弥様が料理を作っていた

おはぎだ



不死川
「戻ったかァ。おはぎ作ってるからもう少し待ってろォ」

『ありがとうございます』



ここは実弥様のお言葉に甘えて…

私は自室へ行く



『出来るかな…』



扇を持ち、これまで練習してきた舞をやってみる



『あっ！？』



バランスを崩した

片腕が無くなってしまったから…

上手く舞えない…

出来てたことが出来なくなってしまったショックは大きいな…



不死川
「おはぎ出来たぞォ」

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