憎悪と嫌悪 ページ8
あいつなら必ずここに居る
そう私の勘が言ってる
『…ここね』
いる
必ずここに居る
誰かの気配を感じる
でも…
あいつじゃない…?
『っ…!……まさか!』
ヒュン!と真横を飛んできたナイフ
あと少し内側に入っていれば…
『……そんな…』
ナイフが飛んできた方向を見ると
誰かが立っていた
言わずともわかる…
『……』
今の実力からは考えられないような動き
わかる…
私はずっと見てきたから
『マサイ…』
その背後にはあいつがいた
見た目は私とそっくり
だって…
「姉さん」
『冴凪、なのね…』
生き別れた双子の妹…
やっと思い出した
『マサイに何をしたの…』
「見ての通〜り」
合図をすると
マサイが襲いかかってくる
『やめなさい!何してるの!』
「止めても無駄。彼には私の声しか届かないから」
妹には生まれ持った力?
力というか…
洗脳できてしまう力があった
『彼を解放して!』
「じゃあ、彼を殺しな?」
『っ……』
「話せば解決するとでも思ってんの?」
『……』
「私の目的はあんたを倒すこと。あんたさえいなければ、私が頂点に君臨する。彼には私の目標を達成するための道具になってもらっているの」
一切攻撃の手を緩めないマサイ
これ以上は…本人も危ない
早く洗脳をとかないと…
「彼は今までで最高の道具。自分の憎悪や嫌悪と私の目的とがいい感じにマッチしてね、あんたを殺すのもそう、さっき逃がしてきたやつへの気持ちが凄いの。私は彼が塞いでいた気持ちの栓を開けてあげたのよ?」
高らかに笑う
狂気の笑い声…
本当はあいつを倒さなければ…
でも…
今はマサイを優先にしなければ…
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ミライ(プロフ) - みさきさん» 有難うございます! (2019年12月14日 20時) (レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - 今後もとても楽しみです (2019年12月14日 17時) (レス) id: 085f4a1cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミライ | 作成日時:2019年12月5日 8時