紅に染まる魚達 2〈フィッシャーズ〉 (ページ3)

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一人の女性ページ3

シルクと部屋に戻る

シルク
「マサイ！」

マサイ
「？」

シルク
「俺も行っていい？」

マサイ
「うん」

あることが少し気になって

調べることにした

シルク
「ほぉぇ〜、俺にはさっぱりわからねぇw」

マサイ
「パソコンは得意だから」

裏社会のサイトに入りこむ

マサイ
「神楽宮…神楽宮…あった！」

先生の名前があった

やっぱり、超厳重警戒か

ん？

この人は…？

マサイ
「先生とそっくりだ」

シルク
「ほんとだ」

"神楽宮冴凪"

と書かれている

まさか…

シルク
「なぁ、もしかしてさ…」

マサイ
「うん。俺も思った…」

と、

コンコン

ンダホ
「おーい！いるー？」

シルク
「何ー？」

ンダホ
「依頼が来た！すぐに集合！」

パソコンを閉じて

部屋を出て

共有スペースへ向かう

『こんな遅くに引き止めてごめん。依頼が来たの。行けるのは私を含め5人。つまり、みんなの中から4人選んで』

話し合って

シルク
「俺行きます！」

マサイ
「俺も行くぜ」

ダーマ
「俺も行ってやる」

モトキ
「俺も行く！」

この4人になった

『行きましょうか』

外は真っ暗だったが

少し異様に明るかった

街灯はない…

サクッ…サクッ…

足元は雪が降り積もっていた

この辺は必ず降るみたい

と、

ぎゅっと、袖を握られた

マサイ
「？」

シルク
「はっ……マサイ…はぁ……」

なんか少しヤバそうなシルク

過呼吸を起こしかけてる

何かを思い出してしまったのか

マサイ
「シルク、大丈夫だ。落ち着け。な？」

シルク
「だ、大丈夫…大丈夫…」

そっか

シルクは雪の降る中倒れてたって

先生が言ってたっけか…

本人にとっては

思い出したくない光景の一つか…

モトキ
「シルク、大丈夫だよ。俺らがいるから」

ダーマ
「ほら。な？大丈夫だろ？」

シルク
「はぁ…う、うん……大丈夫…ありがと……」

ぴたっと、

前を歩いていた先生が止まった

『しっ……』

俺らに止まり

身を低くするように指示を出した

ヒュン！

モトキ
「いっ！？」

マサイ
「モトキ！？」

モトキの頬につーっと

俺の手のひらほどの

赤い線ができていた

『気をつけて』

と、

『っ！おっと』

先生の手には

どこからが飛んできたナイフが握られていた

刃の部分を取ったせいで

先生の手から血が出る

「いや〜、逃したねぇ〜」

木の影から出てきたのは

一人の女性だった