なれただけで幸せ ページ26
傷口が治ってきたところで
Aが俺に言ってきた
『私…ちゃんと、魁の彼女になれてるかな…？』
モトキ
「えっ？」
『魁が、理想としてる女性に…』
手をぎゅっと握る
モトキ
「AはAだよ。そんな理想なんて…俺はAの彼氏になれただけで幸せなんだ。あの時の…傷も治してあげたいけど……俺じゃあ嫌だよね…傷つけた張本人だもんね……」
『ううん…私も乗り越えなきゃって……魁がいるから…私のために…魁のために……頑張んなきゃって…』
ほんとに強いよ…
Aは…
それに比べて俺は…
『魁…』
モトキ
「うん？」
『私…これからも魁とずっと一緒に居たい…』
モトキ
「！！」
『どんなときも…辛いこと、悲しいこと、楽しいこと、嬉しいこと…全部話したい……』
あぁ…ずるいよ
ほんとにずるいよ…
俺が言いたかった言葉を言うんだもん…
モトキ
「ねぇ、A」
『ん？』
モトキ
「俺ら、以心伝心してるね」
『以心伝心？』
モトキ
「俺も同じこと思ってたんだ」
『そうなの…？』
と、ここで看護師さんが入ってきた
「獅子王さん。リハビリのお時間です」
『わかりました』
モトキ
「俺も行くよ」
『やった』
Aは
致命傷ではなかったけど
首元を切られたから、傷に触らないように包帯をしてコルセットをしてる
移動とかも、脇腹の傷を少しでも治すために車椅子だったから
歩くのはいつぶり？って感じだった
「では、ここから歩きましょうか」
『は、はい…』
「焦ることはありませんよ。ゆっくりで大丈夫ですから」
懸命に歩いてるA
リハビリが終わったら…
俺の胸に飛び込んできてくれる…
『あっ！』
「大丈夫ですか？」
『大丈夫です…』
モトキ
「大丈夫？」
『うん…』
「あら、彼氏さん？」
『そ、そうです…早くリハビリを終えて…一緒に出かけたい…』
「そうなんですね。頑張りましょうね！」
『はい！』
凄い…
「凄いですよ！初日でここまで歩けたのは」
『そ、そうなんですか？』
「彼氏さんパワーですかねw」
『そうですねw』
俺のパワー…
モトキ
「A！POWER is POWER！」
『ふはっw』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミライ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます！嬉しいです！ (2020年3月29日 0時) (
レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)
レモン - とても面白かったです！最高の作品をありがとうございました！ (2020年3月29日 0時) (レス) id: bbd6f120f3 (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - 龍火さん» 有難うございます！そう言って頂けて嬉しいです！(神ではないですw) (2019年11月26日 23時) (レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)
龍火 - 完結おめでとうございます！最高でした！他の小説たくさん見てます。やはりミライさんは神です！いつも応援しています！お疲れ様でした！ (2019年11月26日 23時) (レス) id: c49755fab2 (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - ゆっずーさん» ありがとうございます！ (2019年11月17日 11時) (レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミライ | 作成日時：2019年8月17日 10時
