前を向く ページ33
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順位発表式、
無事に21人に残れて安心したのもつかの間、次のデビュー評価にむけての収録が行われるらしかった。
この場に、ヒチョンくんがいないのが慣れなくて少し寂しい。
いやだめだ、前を向かなくては。
約束を果たすんだ。
2曲の課題曲を繰り返し見た。でも一目見て惹かれたあの曲で、私は評価に臨みたかった。
下位の子から自分のやりたいパートを選んでいくシステムだった。
ありがたいことに順位も一桁で、自分のやりたいパートを選べる。
「このシステム残酷すぎるぅぅぅぅ」
本田「いいんだよA、好きなとこ選ぼ」
「はぁぁ…ごめんなさい、うぅぅ…」
ひとまず、やりたい曲を選べました。うう…胃が痛い…。
★
大きい会場で、お客さんも入れて全国放送。
いつもと違うけど、私がやるべきことはいつもと同じだ。
決意がまた固まった矢先に、ヨンフンくんとユンドンくんも辞退するというのを聞いた。
「はぁ…ズタボロだ…」
祥生がずっと背中を撫でてくれてた。手強いライバルだったけど、ずっと一緒に戦ってきた仲間でもあった。
受け止め方はそれぞれだけど、私は追い打ちをかけられてしまった気になっていた。
川尻「A、練習しよう」
「うん…練習…、練習……」
みんな優しくしてくれたけど、蓮ちゃんとやすぽんは違った。
私に喝を入れてくれてるようで、それがわかって、前を向かなければ、と。
本田「Aがペットボトルを頭に乗せながら踊るそうです」
「うわああごめんそれは無理です!」
本田「辛気臭ぇ」
「はい…がんばる、がんばるしかない!」
そう、私はステージに立つんだ。
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作者名:える | 作者ホームページ:https://nanos.jp/tqmmm/
作成日時:2021年12月20日 1時