Black Out ページ25
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「碧海の声すきだなー」
金城「ホンマに？めっちゃ嬉しいわ」
「なんか、すごいバランスとれてるグループだよね」
大澤「それは俺も思った！」
「自然と力が沸いてくるよ〜」
安藤「ねえねえAちゃん、ここどやん振りやったっけ？」
「ここ？ここは、こうだね」
安藤「あー、むずいねー」
「歌いながらだしねえ」
順位発表があってからメンバーが固定されて、ブラックアウト組はメンバー変動もなく担当パートも決まった。
それからやすぽんの元気がなさげで、ちょっとしょげてる感じだった。
「やーすぽん、踊ろ！」
本田「あ、休憩終わりか。ごめんごめん」
「お腹すいちゃった？チョコあげる、内緒ね」
ちなみにそれ蓮ちゃんから盗んできたやつだからやすぽん共犯ね、って言ったらバカヤロウって言われた。
★
Kosuke.
文哉と同じパートを争って、負けた。
自分達のオリジナル曲だって思うと、どうしてもやりたいパートだったけど、それは無理で。素直に文哉に頑張れって、頼んだぞって言いたいのに心からそう思えない自分がいて、悔しい。
チームでもそれが出てしまってるのは分かってる。気まずそうにしてるのも。
でもなんだかパワーが出なくて俯きがちになってしまう。
なのに
「やすぽん、小顔ローラー私もやってみたい」
本田「お前それ以上顔小さくしてどうすんだよ」
Aはそんな俺の気持ちを知ってか知らずか、俺に話しかけてくる。他愛もないことばかり。
バランスがとれてるグループとはいえ、未経験者が3人いて、そいつらのことも見て、脳天気に俺にも構ってほんとによくできた奴だなって。
本田「好きになっちゃうだろ」
「ん？……好きじゃないの？」
不意にドキッとさせられる。こういうとこが瑠姫と並んで王子様なんて言われる所以なんだろうけど。天然タラシめ。
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作者名：える | 作者ホームページ：https://nanos.jp/tqmmm/
作成日時：2021年12月20日 1時
