oasis. (ページ2)

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よく男の子に間違えられますけれどもページ2

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「な、んでAが……？」

「あれ、蓮ちゃんも受けてたの？」

「え、このオーディション、プデュだよ？」

「……は？」

ダンス友達の蓮ちゃんがいて、なんだかほっとしたのも束の間。

私が受けようとしていたオーディションとは違うものだったらしく混乱中。

だってさっき

「あーキミキミ！そっちじゃないよー！」

「ふぇ？あ、はーい！」

あのスタッフ……！！

「あ、さっきのスタッフさん！」

「あーキミー、ごめん人違いだったんだよね？別の階でもオーディションしてたの忘れてて、でもキミダンス上手いし審査員の食いつき良かったからこのまま通っちゃうかも。パスポート持ってる？」

「へぁ…？パスポート…？」

「次の審査から韓国合宿なのよ」

「えっ…あ、あの…そのオーディションって女の子受けていいやつじゃないですよね…」

「何言ってんの、ボーイズグループのオーディションだよ？」

じゃあ結局無理やん。

色々考えを巡らせていたらスタッフさんがお偉さんらしき人とコソコソ喋り始めた。

「キミもしかして女の子？」

「はい…」

「全然わかんないね、このまま受けちゃえば？」

グサッ

めちゃくちゃ鋭利な言葉で刺された。

まあ、だいたい踊る予定の日はサラシ巻いて胸も潰してるし髪も短いし中性的な顔って言われるし声も女性声優がやる少年ぽいねってよく言われるけど……。

「蓮ちゃん……ぜんぜんわかんない？」
「……」

ポン、と肩を叩かれる。

お前は味方であれ！
おっと、私の中の三四郎小宮の人格が出てきてしまった。

「ていうか面白そうじゃん、番組面白くなりそう」

とお偉さん。

ボーイズグループがデビューするまでのオーディション番組でしょ？

面白そうで万が一受かったらどうするんだァァ？？

「性別のことは内密にね」

「無理無理無理無理無理無理」

「行ける行ける行ける行ける行ける行ける」

えええおじさん勢いすご。

しまいには蓮ちゃんまでもが、諦めてがんばろって言ってきた。

さよなら、受けるはずだったミュージカルのオーディション……。

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