21.好き ページ21
先にベッド入った亮くんの下瞼には濃い隈があって
朝まで飲んでいたことを物語っている
「おいで」
掛け布団から肩から上だけを出して
両手を広げながら、
色っぽい目つきで言うから
愛おしくなって
その腕の中に飛び込んだ。
亮くんの頭を腕で包むように抱きついたら
苦しいんやけど、って笑いながら
私の頭を優しく撫でた。
亮くんが腕枕をしてくれて、
他愛もない話をするこの時間が好き。
バイトや飲み会ではみせない
落ち着いた表情も、声も
代謝が良いのか、冬でも暖かい肌も
サラサラの髪も
ふわりと香る優しいにおいも
ぜんぶ、全部好き。
私が亮くんの彼女になんてなれる筈ないのに。
だからこそ、この独り占め出来る瞬間が
なによりも愛おしく感じる
他愛もない話をしていたけど
少しの沈黙。
その沈黙を破ったのは亮くんで
「今日は、しないの？」
黒目がちの大きな目が
まるで子犬のようで
視線が絡み合うのが照れ臭くて
思わず目を逸らした。
「えー、したいの？」
シャツのボタンとボタンの隙間から
ゴツゴツとした指が侵入してきて
胸の膨らみに触れた
亮くんが首元に顔を埋めてくるから
鎖骨あたりに吐息がかかってくすぐったい。
とくん、とくん、と
うるさい胸の音が聞こえてしまいそうだ
シャツを捲し上げると同時に
綺麗な顔が近づいてきて 反射的に目を瞑る。
いつしか亮くんのことを拒まなくなった。
いや違う、
好きだから全てを受け入れたい。
拒否なんてする必要がなくなったんだ。
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なの(プロフ) - とても好きなお話です。2のパスワードはどこで知ることができますでしょうか？更新楽しみにしております＾＾ (2018年11月27日 22時) (
レス) id: 9ea4677c9f (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - 曖昧で切ない関係性がリアルで本当にどこかにいそうな2人だなと思いました。更新停止中ですが続きがあれば楽しみにしてます！ (2018年10月21日 18時) (レス) id: dd45f2a15b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：代 | 作成日時：2018年3月14日 19時
