20.ショートケーキ ページ20
「いつまで立ってるん？」
“こっちにおいで”
自分の隣をポンポンと叩く亮くん。
「これあげる、お誕生日おめでとう」
「え！ほんまに？ありがとう！」
レジ袋に入ったショートケーキを見て目を輝かせる
その笑顔を見て、こっちまで笑顔になる
素直になれないから、
少し離れ気味にソファに腰掛けた
「ねえなんでそんな離れて座るん？」
肩に腕を回されて
ぐいっと、引き寄せられる
距離が近くて心臓の音が聞こえてしまいそう
顔を上げると、ぱちりと視線が絡んで
優しく唇が重なる
恥ずかしくなって俯いた。
髪を撫でるみたいに優しく頭を撫でる
それが心地良くて落ち着く。
また唇が重なって
離れて、を繰り返す
私の頬を、大きな手で持って
ぷにぷにと弄ぶから
無防備な表情になってしまう
「んふ、メッチャ険しい顔」
そう言って笑うと、
ちゅっと軽くキスをする
キスをしながら
私を持ち上げて膝の上に乗せる
こんな至近距離で向き合うと
目が合って、亮くんの大きな瞳から逃れられなくなる
「なんでそんなボタン開けてるん？」
「え？」
「誘ってるようにしか思えへんのやけど」
「だって、全部閉めたらダサくない？」
シャツのボタンに手をかけようとすると
わざと1番上のボタンまで閉めて
「ほらね、ダサいでしょ」
恥ずかしさを紛らわそうとして
なんてふざけてみせる。
「別に、ダサいとは思わへんよ」
亮くんの綺麗な顔が近づいてきて
目を閉じる間も無く、唇同士が触れ合う
何度も何度も唇が重なるうちに
力が抜けて、亮くんの膝から落ちそうになる
バランスを取ろうとして
亮くんの首に腕を回すと
それを合図にするみたいに
シャツの中にゴツゴツとした手が侵入して
優しく胸に 触れた
必死になって唇を重ね
舌を絡ませていくうちに
もう何が何だか分からなくなって
ただ気持ち良いという感覚だけが脳内を独占する
唇が遠慮がちに離れると
どちらのものか分からない唾液が糸を引く
「朝までバイトで寝てへんから、寝よう」
「Aも一緒にベッド入ろう？」
ショートケーキのように
甘ったるい時間が部屋に充満している
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なの(プロフ) - とても好きなお話です。2のパスワードはどこで知ることができますでしょうか？更新楽しみにしております＾＾ (2018年11月27日 22時) (
レス) id: 9ea4677c9f (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - 曖昧で切ない関係性がリアルで本当にどこかにいそうな2人だなと思いました。更新停止中ですが続きがあれば楽しみにしてます！ (2018年10月21日 18時) (レス) id: dd45f2a15b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：代 | 作成日時：2018年3月14日 19時
