私の居場所は忍術学園

任務達成まで ページ40

Aサイド

私はナメクジを壺から瞬間移動させることに成功した

でも何故こんなことをしたかって？

それはみんなで探すことによって、ぎこちない雰囲気を無くすことができると思ったから

けれど実際は、、

浜「本当か！？今すぐ探し出してこよう」

食満「そうだな、俺たちがなんとかする。だからお前達は待っていろ」

『(何故あなた達だけで行動しようとしているの！)』

上級生だけで単独行動すると意味が無い
下級生を置き去りにしてしまうと同時に、気を遣っていることが明らかになってしまう

だからこそ、人間の心を扱う任務は難しい

失敗したと思い、異なる策を考えていた次の瞬間

？？「食満先輩、浜先輩。置いていかないで下さい！！」

私は瞬時に声色の持ち主がわかった

それは、誰よりも上級生を警戒していた平太くんではないか

下坂「僕たちだって探せます。なんでそんなに距離を置くのですか」

我慢していたのか、平太くんの瞳からは大粒の雫が溢れていた

富松「そうです、平太の言うとおりです。何故私達を避けるんですか、テンニョはもういないというのに」

作兵衛くんの目尻は紅色に染まり始め、しんべヱくんと喜三太くんは平太くん同様泣き始めてしまった。

わんわんと泣く後輩達に二人は戸惑うことなどなく
瞬時に彼らを抱きしめていた

食満「本当にすまなかった、すまなかった。小心者な俺たちを赦してくれ」

浜「ごめんなぁ、辛く当たってしまって本当にごめんな」
ーー
この光景を見て、心が温まるのを感じた
これなら、きっと大丈夫。

『吉野先生、これならもう大丈夫です。きっと帰ってくる頃にはいつも通りの用具委員会に戻っていますよ。』

吉野「Aさん、本当に感謝します、有難う」

吉野先生、用具委員会の顧問であり、一番彼らを心配していた人である

吉野先生は同行すると言って、ずっと彼らを見守っていた
その瞳から感じる優しさに私はすぐに気づいた

『それでは私は帰らせて頂きますね。』
私は次の委員会に向けて、計画を立てなければならない
その為、踵を返す事にした

ーー
おまけ
山村「いた！見つかりました！！」

ぞろぞろと用具委員会が、喜三太のもとへ集まる

食満「そうか、喜三太。良かったな。」

喜三太の頭をわしゃわしゃとかき撫でる

富松「先輩方、まだ日も暮れていないので遠足の続きしませんか」

浜「そうだな！今日はおばちゃんが春巻きを作ってくれたから良い場所を探そう」

福富「晴れの日に、ハレ巻きは最高ですね！」

すると腹を抱えて笑い転ける守一郎

下坂「ハレ巻きって、しんべヱ・・・」

任務達成まで、あと八歩。

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