嘘つきはこの指とまれ(センラ)甘 ページ15
バックヤードから、少し顔を出し休憩から仕事場へ移る。
まだ顔が火照っている。溢れ出る色気が香水のように、自分にまとわりつく。顔を叩いて、次の仕事場に向けて、足を向けた瞬間。
セ「……捕まえた」
金髪の男の人に、手を引っ張られ、近くにあるVIPルームに、引きずり込まれた。
そこには、真っ赤な薔薇が一輪だけ飾られた部屋だった。
A「一体なんでしょうか。……人を呼びますよ」
セ「待てやぁ。俺といっぱいお話せえへん？」
のんびりと話すが、貼り付けられたような笑みにゾッとする。
A「いいえ。申し訳ないのですが、仕事がありますので。」
手首を掴まれて、そのままソファに組み敷かれる。仮面が外れそうになる。
セ「逃がさんで。」
目の端から、キラっとした見覚えのあるバッチが見えた。
なんで。
私の大切なものが。
セ「これを渡して欲しければ、俺とお話してくれるよなぁ？」
これは脅しではない。
決定事項だ。
A「分かりました。」
んふふ。と笑った男性の笑みが、いたずらっ子の用で可愛いと思ってしまった。顔を叩いて、、切り替えた。
彼は、ポカーンとして直ぐに笑みをくっつけた。
セ「自分に合うカクテル、つくってくれへん？」
仮面を少し直して、こちらも笑みを浮かべる。
A「分かりました……すぐにご用意致します。」
自分が惨めだ。
四天王に振り回され、自分の命のようなバッチも脅しのように使われてしまった。
この人だって、四天王。涙が溢れて止まらなかった。仮面をつけていて良かった。涙は、後でふこう。
この仕事を辞めよう。そうしよう。自分をここまですり減らす必要は無いはずだ。
彼のために精一杯、思いを込めたカクテルを作ろう。まるで、愛しい人に送る。言葉にならない溢れるほどの愛を。
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味付けのり(プロフ) - りこさん» きゃー！！コメント気づいてなかったです！ごめんなさい……。更新頑張ります！！！ (2020年2月4日 15時) (
レス) id: e8088cc444 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - あけましておめでとうございます！更新がんばってください！ (2020年1月1日 11時) (レス) id: a25fb80203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味付けのり | 作成日時：2019年7月24日 22時
