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幼い頃、藤ヶ谷家の敷地内の林で木登りばかりしていた俺だ。
婆さんの猫を木から引きずり下ろすなんて、大した事じゃない。
ただ、どんな簡単な仕事をしていても、俺が不在になってる事務所が気に掛かって、
俺は引き留める婆さんから逃げるように帰ってくる。
事務所に帰ると、車寄せに見覚えの無いイギリス車が停まっていた。
ヒ「先生……あ……」
案の定だ。
この状況には驚かない。
どこぞの奥様か知らないが、先生の肩にしなだれかかっている。
あーあ、また迫られてやんの……。
電話が通じないとなると、直接事務所を訪ねてくる輩がいるのだ。
俺がいない時は人を通すなと言ってあるのに、それなりの家名や肩書きを示されれば、
門前払いともいかないようで、事務所まで通してしまう。
俺は構わずズカズカと入っていく。
ヒ「仕事の御依頼は、全て北山が承りますので、応接室へどうぞ。」
「本日は結構ですわ。
ごきげんよう。」
ヒ「次はお電話なさってから、いらして下さいね〜」
左手の薬指に巨大なエメラルドを光らせて、豪華な羽の付いた帽子を俺から受け取り出ていった。
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kyumapi(プロフ) - まいまいさん» 坊っちゃまが憧れている明智先生の小説は、大正時代の終わり頃から連載されていたようです。ですので大正〜昭和初期辺りを時代背景として設定しております。日本は激動の時代ですね。二人の仲を認めるお父様、なかなかイケてる御方だと思います。 (2020年9月23日 22時) (
レス) id: 52d20d0833 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - お父様にはわかっていたんですね…2人がイチャコラする度にハラハラしていた自分が恥ずかしい〜…時代設定も良かったです。でもこれって開戦前なのかなあ…2人が戦争で引き離されませんように。FKにはいつも幸せでいて欲しいのです。 (2020年9月11日 12時) (レス) id: d8ffbdef31 (このIDを非表示/違反報告)
kyumapi(プロフ) - とんとんさん» コメありがとうございます。自分の作品でおかしいんですが、タイスケ坊っちゃまを立ててしっかり仕事をしてる北山君が、二人きりになると実はチェリーな(←)ミツ姫で、キスだけでフワッとなっちゃうという二面性が気に入ってました。ミツ姫も遂にチェリー卒業ですが(笑) (2015年5月14日 11時) (レス) id: b7f24202ea (このIDを非表示/違反報告)
とんとん(プロフ) - なんともピュアなお二人(*´艸`*)おぉ、まだシてなかったのかっー！っと驚いてしまいました（笑）お父さまに見つかってドキドキしていましたが、御心の広い方でよかった(*´艸`*) (2015年5月14日 9時) (レス) id: c1cb732822 (このIDを非表示/違反報告)
kyumapi(プロフ) - さっPさん» コメありがとうございます。やっぱり本作もハッピーエンドになりました。後味は甘〜いのが自分は好みです。救いようのない辛いバッドエンドにも憧れはあるんですけどね… (2015年5月14日 0時) (レス) id: b7f24202ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kyumapi
| 作成日時：2015年4月29日 17時
