眠りを売る男

12、夢見させる男 ページ12

　
　
　
ミ「王子！ 王子！

一体どーゆーコトですか、この状況！」




タ「ん……何の騒ぎだ……まだ眠ぅい……」




ミ「王子自らスッポンポンになり、セールスマン(♂)までスッポンポンに剥いてベッドに連れ込むとは。

眠れたのなら大変良うございましたけれど。

これは、私が寝てる間に激しく一戦交えて体力を使い果たし、所謂、ア、ア、ア、アフタースリープってヤツですかっ？

お父上に見付かったらどれだけお怒りになるか。

ああああ王子が叱られる前に、私の首があああっ」




タ「やかましいぞ、せっかくイイ気持ちで何やら幸せな夢を見ていたというのに。

宮田ももっと寝ておれば？」




ミ「もう十分寝ましたよ。」




タ「それは良かった。」




ミ「いえいえ全くヨロシクない！

二人揃ってベッドの中で裸であるこの状態、申し開きは出来ませんぞ。」




タ「私が無理矢理ひん剥いて引っ張り込んだのではない。

風呂から上がったままなだけ。」




ミ「なっ……？

既に風呂までも一緒に？！」




タ「風呂は普通裸ではないのか。

公衆浴場やサウナでは、初めて会った者同士も裸なのだろう？

聞くところによれば。」




ミ「そうですが、二人きりの風呂と、不特定多数の人間がいる公衆浴場とは全く違います。」




タ「何を疑っているのか知らぬが、宮田の想像するようなコトは無かったのだよ。

ただ一瞬肌を合わせただけで、ヨクジョウする間も無かった。

アハハハハハ♪」




ミ「ベタなオヤジギャグをおっしゃいますな！」




タ「イチイチ拾うでない。

滑るのを覚悟で言ったのだ。」




ミ「王子が誤魔化そうとなさるからです。」

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