ジェラスなハニーにTOUCH＆GO！

42、ブレる理由 ページ46

　
　
　
まだ二人きりにはなってないけど、
もう既に始まってる。


本当の二人きりになる瞬間に向けて、
俺はまっしぐら。


思えば、シンガポールの観覧車が
てっぺんに上り詰めた瞬間から、
俺は全く下降してない。


アガったままで、
ずっとずっと焦らされ続けてる。


何度も俺から引き返していくフジガヤを
しっかり捕まえたいんだ。


あと、もう少し。


新幹線に揺られながら、
俺にキスは何度も降ってきた。


K「待って待って。

まだ宿も予約してない。」


ザックリ目的地だけ決めて、
行き当たりばったりで出た旅だから、
新幹線の中で予約サイトを開いた。


行き当たりばったりでも、
宿は余裕で取れるだろう。


ゴールデンウィークも盆暮れ正月も
関係無く働いてる俺達だが、
繁忙期や混み合う休日を外して
旅に出られるメリットもある。


K「和室と洋室、選べるよ。」


F「どっちが良い？」


K「洋室だな。

部屋行ったら、
もうベッドあるじゃん。」


F「理由がえっちぃな。」


えっちで何が悪い。


それしか頭に無い。


フジガヤが時々唇で
意地悪を仕掛けてくるから、
スマホを繰る指先がブレる。


K「ダメだって〜もおおお。」


首も耳も敏感になってるからぁ！


F「イチイチ反応するキタヤマが
可愛過ぎるんだもん。」


こういうイチャイチャ、嫌いじゃない。


フジガヤは、反応イイ俺が
好きなんだよな。


F「フフフ、愛してる。

早く二人きりになりたいな。」


今日のフジガヤは積極的で理想的。


俺の好きなフジガヤ。


俺を好きって言ってくれるフジガヤが、
俺は好き。


F「我慢出来なーい。

ずっとオアズケ食らってる。」


K「いやオアズケ食らわせてるのは、
お前の方じゃね？」


F「キタヤマがオアズケを
食らってるのと同じ分、
俺も食らってるって事だよ。

夕べは俺もギリギリだった。」

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