ジェラスなハニーにTOUCH＆GO！

19、小悪魔リップな理由 ページ23

　
　
　
この乾燥しまくってる機内で、
心なしか、いや明らかに、
ツヤツヤしてるフジガヤの唇。


モニターの青みがかった光を受けて、
余計艶かしく見えるぜ。


K「お前、唇に何か塗ってんの？」


F「塗ってますよ、
オイル系のリップクリーム。」


だからツヤツヤしてんのか。


F「コックピットは特に
空気が乾燥してますからね。

オイル系が良いんですよ。」


とか言って、キムラさんの隣では
ガビガビの唇よりツヤツヤプルプルの
唇でいたいんじゃねーの？


乾燥対策且つリップグロス効果
狙っちゃって。


二人きりで、フジガヤの唇に
惑わされたキムラさんが血迷ったら、
どーすんだ！


この小悪魔が！


何しろ、フジガヤは「二人きり」とか
「誰かに見られちゃダメ」とか、
こだわるヤツだからな。


コックピットは、到着するまで
延々キャプテンと副操縦士の
ヒミツの空間で……


この俺だって、コックピットで
フジガヤと二人きりになった時に、
チューに至った前科が
無いわけじゃ無く……


俺も仕事が無けりゃコックピットで
ずっとフジガヤの顔見てたいよ。


もしここで急にキムラさんが出てったら
きっと雰囲気だけでヤラれる。


フジガヤの唇に釘付けになって、
触れたら最後、きっと夢中になる。


深夜のコックピットは光の具合が絶妙。


この閉鎖空間が、観覧車のゴンドラ内を
思い出させた。


あのゴンドラでの30分間、
俺はスゲェ幸せだったんだ。


俺がグダグダになるから、
キスはダメって言われたけど。


それは……フジガヤの言う通り。


K「・・・・」

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