ジェラスなハニーにTOUCH＆GO！

14、矛盾してない理由 ページ18

　
　
　
急に首筋に柔らかいモノが触れて、
崩れ落ちそうになった。


それは紛れも無く、
フジガヤの唇だった。


感触でもわかったし、
目の前のガラスには、ドラキュラに
襲われる小娘みたいな俺が
一瞬映っていた。


ビックリして目がまん丸になってる顔も
ビクッと震えた肩も、
自分の目で確認出来た。


せっかく夜景に見惚れてたのに
ガラスの像に焦点が合ってしまって、
見るつもりの無かった
ハズい自分の姿を見た。


K「さっき、誰が見てるか
わからないって言ったよね？

お前の言う事ヤル事矛盾してる！」


F「何怒ってんの？

矛盾なんかしてないでしょ。

今は絶対、知り合いに見られる可能性
無いからさ。」


K「・・・・」


確かに。


ファミリーは身内で盛り上がってるし、
カップルはお互いに夢中だし。


F「でもホントのチューは無しね。

それは二人きりの時だけにしとこ。

今はオアズケです。

だって、チューしたら
キタヤマ絶対グダグダになるもん。」


K「べべべ別に、今ここでしろとは
言ってない！」


F「今してって、言ってる顔が
窓に映ってる。」


K「言ってる顔ってどんな顔だよ。」


F「ホラホラ、お隣のゴンドラから
キタヤマが恥ずかしい顔して
ジタバタしてんのが丸見えだよ。

まぁそっちにも知り合いは
乗ってないけどね。」

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