6、闇 side-K ページ8
思えば、シュードラだった頃は、のし上がりたくてギラギラしていたけれど、それなりに充実してはいたんだ。
一旦人気に火が点いたらあっという間で、ただのラジャだった期間はほとんど無い。
K「慣らし運転が無かったのも、いけなかったのか。」
しかし、マハラジャという地位は魅惑的。
絶対に降りたくないと思っている。
毎日がパラダイスどころか、葛藤だな。
頂点を極めたら、それを守るための苦しみがある。
K「ありがとう。
また来てくれるよね?
ンふふ……マハラジャの世界観、また一緒に体験しよ?
待ってる。」
最後の客の耳元に囁き、手を合わせて、今夜は勤務終了。
俺は、アフターと同伴はNG。
店外でもマハラジャキャラでいたら、ガチでメンタルに来る。
赤ジャケを脱いでシュードラの一人に渡した。
K「これ、匂い抜いといて。」
客の香水がキツ過ぎる。
客が発する匂いは、客自身のフェロモンと香水のミックスだ。
どれも不快だと感じるのは、俺が生理的に欲してるフェロモンを持つ客が、一人としていないからだ。
フェロモンは、目に見えないし、肝心の嗅覚ですら感じ取れない事も多いのに……
恋愛に発展するかは別にして、好き嫌いはフェロモンに対する好き嫌いも影響するらしい。
しかし人間は文化的な生き物だ。
フェロモン以外の色々な要素もひっくるめて、好き嫌いは決まる。
まあ客のフェロモンに簡単に堕ちるようじゃ、ホストとしては商売にならないから、客は不快なくらいでじゅうぶんだ。
かと言って、店外にも俺のカラダの真ん中をカーッと熱くたぎらせてくれる人は、いやしない。
何だか闇を彷徨ってるような気がしている。
これがヨボヨボのジィさんだったら、諦めもつくのに……俺はまだ己のカラダの機能を、諦めてイイ年代じゃねえんだよ!
その声を聴いたのは、帰りの車の中だった。
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kyumapi(プロフ) - 仙花さん» こんばんは(・∀・)励みになるコメをありがとうございます。マハラジャ様からのキャラ変を感じて頂きたく、甘〜く可愛くオネダリさせてみました。Fさんの前だけでふにゃふにゃになるKさんて、何か良いですよねー (2020年11月11日 22時) (レス) id: 52d20d0833 (このIDを非表示/違反報告)
仙花(プロフ) - こんばんは。チュウをねだるみっくんが可愛すぎて何度も何度も読み返しております///二人はどうなるんだろうと楽しみでたまりません!きゅまぴさんの作品は設定も展開も心を掴まれております! (2020年11月11日 20時) (レス) id: 2aaffd79e4 (このIDを非表示/違反報告)
kyumapi(プロフ) - まゆさん» こちらこそありがとうございます。マニアックなほどにKさんを愛するFさんを妄想するのが楽しくて、書いております。書いてる私がマニアックなのでしょーね!(もうバレてますね) チャパティ〜〜♪ (2020年10月28日 20時) (レス) id: 52d20d0833 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - きゅまぴさん、返信ありがとうございます。Fさん、期待してますよー。Fさんの変態ぶりが大好きです。F担なんでなんでも受け入れる覚悟はあります。「チャパティ」最高でした!! (2020年10月27日 20時) (レス) id: 05307fbbe2 (このIDを非表示/違反報告)
kyumapi(プロフ) - まゆさん» コメを頂き、またいつも私の作品を読んで下さっているとの事、ありがとうございます。変な設定ばかりでスミマセン。新作もやっぱり変な設定です(笑) 今日からFさん出てきますよー Fさんの役柄もお気に召して頂けますように。 (2020年10月27日 19時) (レス) id: 52d20d0833 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kyumapi | 作成日時:2020年10月25日 23時