〖JS〗勝手に〖続・祝歌〗5人の場合 (ページ5)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:352 hit

–ジュンス–⑵ ページ5

待ってる…

いや。招待されてるんだから
待ってる、っていうのも当然だよな…
でも裏に書く意味・・・

思いだす、さっきの彼女のボクに向けた
悲しい視線…

(くそ。んだよ…っ！！)

JS「はぁー」(深くため息しながら柵によりかかる)

奪え…ってことだった…のか…？

正直
“待ってる” だけじゃその真意はわからない

あの時の彼女の悲しげなまなざしは

連れ去って欲しかったのにそうすることもなく
彼女の前で
祝歌を歌うボクに対する…失望にも似た…そんな感じなのか

ボクは。
ボクがフラれたと思っていたのに…

彼女は…ボクが選ばなかったと思ってる

(ガンっ)

勢いよく柵から身を起こす

JS(今からでも！)

一瞬…そんな気持ちが起こって、でも次の瞬間
いや。違う。って思った

あのとびらを出る時

ボクは“引き止めてくれ”って思ったんだ

あの時もまた…ボクは自分ではなく彼女にそうしてもらいたいと…

この結婚を止めるタイミングはボクにはきっと
たくさんあったんだ。

でもボクはしなかった。
自分からは何も…

あのとびらを出たら終わり。

その扉を出たのはボクだ

彼女はもうきっと、ボクがそれを選んだんだと
思ってる

だからそれでいい。

JS(式場に)(戻ろう)

そう思った。

このまま会場にいないのは、
ぼくに気持ちが残ってるように周りは記憶するだろう。

それは嫌だ。

ちゃんと戻って、今度こそきちんと
お祝いの言葉を言うんだ

捨てようとしていた招待状を再び胸ポケットに入れると

ボクは走った

・

・

・

友人「あれ？仕事は？」

JS「あ。うん。もう大丈夫だって。だから戻ってきた^ ^」

式はちょうど最後のところ

新郎新婦が笑顔で並んで退場するところだった

係員「これ花びらです。」

2人をお祝いするためのお花が配られる

ボクは2人が目の前に来ると
彼女の目をまっすぐに見てそして心からの笑顔で

『おめでとーーおしあわせにーーー」

そう言って思いっきり花を空高くまいた

再び視線を彼女に戻すと

彼女のクチがちいさく動く

「ジュンス。ばいばい」

・

・

・

みんなには話さなかった。ボクのここまでの
妄想劇(笑)

そんな想いを込めて…歌うんだ。ボクの『祝歌』は…

ーおしまいー

macoより

おしまいです💦ほんと思いつきの短編というかちょっとした妄想劇を文字化しただけのもの。

お付き合いいただきありがとうございました

引き続き…COLOR ME IN もよろしくおねがいします