【赤羽業】守るために強くなる。1学期

釣り合う ページ29

「その二人が釣り合うのでしょうか？」


私は下を向く


カルマ君の姿が見えなくなると


「今のは忘れてください」


『え…？』


「釣り合わないわけがありません」


そう言って私の頭を撫でる殺せんせー


「多分、彼はどこからかこっちを見ているでしょう」


「どうしてかわかりますか？」


『盗み聞きするため？』


「それは違います」


「あなたにもしもの事があった時すぐ駆けつけるためです」


「彼にとってあなたは生きがい」


「いままでいろいろありましたね？」


「あなたがトラブルに巻き込まれる時はカルマ君があなたから目を離したときです」


「彼は頭の回転が実に速いだからその分行動するのも速い」


「今から少し試してみましょうか？」


『何をですか？』


殺せんせーは私の目の前の私の手の平にゴキブリを乗せる


『うわぁぁぁぁぁっ！！！』


私は手を振ってゴキブリを振り落そうとする


でも取れない


『やだぁぁぁぁっ！！！殺せん…』



カシャッ



気づけば目の前にカルマ君が居て




暴れてる私の写真撮ってる



『カルマ君っ！早く取ってよ』


「撮ってるじゃん」


そう言って悪戯っぽい笑顔をする


「ほら鈴さんカルマ君はすぐ現れたでしょう」


『殺せんせー取ってくださいよっ！いやぁぁぁっ！！』



「先生知りませんよカルマ君に取ってもらって下さい」


カルマ君に早く取ってほしくて



追いかけまわす


『カルマくーんっ！』


「うわぁっ！」

『キャッ』


カルマ君は後ろ向きに走っていたから


木の根に引っ掛かり転ぶ



私もカルマ君に引っ掛かりそのままカルマ君の上に転ぶ



「にゅや！先生は邪魔なようです失礼します！」

釣り合う→←結果

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す