【赤羽業】守るために強くなる。1学期

大切さ ページ19

夜






カルマ君は居ない…




カルマ君…







駅をでて帰ろうとしていた







「ねぇお嬢ちゃん一人？」




声を掛けてきたのは大学生二人組









あの時のことを思い出す









逃げなちゃ









「すいません、絡むの辞めてもらえますか？」







カルマ君？









振り返ると








そこには




『杉野君…。』







期待してた私馬鹿みたい




「彼氏もちかよ」





そう言って立ち去って行った









そうだよ…カルマ君が居るわけ…






『嘘…』









目の先には






人ごみの中






駅前にしゃがみ込んで






子猫の頭を撫でるカルマ君





『カルマ君…』




私の中で耐えていたものが





いっきに何かが溢れだして








私はカルマ君に向かってまっすぐ走った







私はカルマ君に抱きついた









カルマ君は目を丸くする









「俺の事…怖くないの？」






震える声で聞かれ






『怖くなんてないよ…』







私の顔をたくさんの涙が流れていく



カルマ君は私を強く抱きしめてきた






こんなに幸せを感じたのは久しぶりた



『もう居なくなったりしないよね…カルマ君…』



「どこにも行かない…約束する」



『約束だよ…っ』





カルマ君…





傷増えてない？

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