百六話 発見と… ページ27
(あっ…!)
「時透サン!」
あれから数十分後、森の中をさまよって、やっと時透さんを見つけた。
綿雲が名前を呼ぶと、時透さんはすぐにこちらに振り返った。
「咲雪!」
「…(ペコリ」
「捜したよ、どこに行ってたの?」
[色々なところです。]
時透さんは、呆れた顔で「色々なところって…」と言った。
その後、懐に紙を戻そうとした時、気づいた。
「!」
「どうしたの?」
(刀持ってる…!)
「あぁ、刀?なんか折れちゃったからもらったんだよ。」
もらったって…どこからだろう。
「そっちこそ、修復終わったんだね。」
「!……(コクリ」
まぁ、とにかく時透さんが刀を持ってて良かった。
・
noside
〜???〜
「ちょっとのんびり長湯しすぎたな。明日も早朝から作業だってのに………ん?」
刀鍛冶の男が坂を下っている先に、不自然にぽつんと何かが置かれている。
「壺?」
それは壺だった。
「危ねぇなあ、誰だこんな所に壺なんか置いて…」
男はそう呟いて、壺に手を伸ばした。
すると―――――
「バキバキバキッ」
なんと男は、壺の中に吸い込まれていったのだ。
そして数秒たったのち、壺は男を吐き出した。
男は半分溶けかけていて、弱っている。
「あぁ、不味い不味い。」
次の瞬間、壺の中から人のような形のものがうねうねと現れた。
玉壺という鬼だ。
「やはり山の中の刀鍛冶の肉など喰えたものではないわ。だがそれもまたいい…」
玉壺は続けた。
「しかしここを潰せば鬼狩りどもを…ヒョッ…確実に弱体化させられる。……よくやったぞ、白魔。」
「ふふふっ、でも実際に見つけたのは玉壺さんでしょ?」
玉壺の隣で、白魔と呼ばれた子供の鬼は笑って返した。
「おおよその場所を予知したのはお前だろう?」
「まぁね。」
「ヒョヒョッ…あの御方が琵琶の女と共にお前を手元に置いている理由が分かった。」
一方――――――
「急がねば…急がねば…!玉壺と白魔のおかげで里は見つかった…」
二人とは離れた場所にある小屋の屋根の上で震えている鬼が一体。
「けれどもあの御方はお怒りじゃ。早う、早う、皆殺しにせねば……あの御方に楯突く者共を……!!」
半天狗という鬼だ。
「ふふっ……この里にいることは分かってるんだよ?_______咲雪。」
・
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ねぎとろ丸(プロフ) - 黎音さん» あ、ただの誤字ですね(-_-;)ご指摘ありがとうございます。今まで修正できてなくてすみませんでした。 (2021年2月13日 18時) (レス) id: 0f7aa38795 (このIDを非表示/違反報告)
黎音(プロフ) - 炭治郎との再会だと思うのですが、再開何を再び始めるのでしょうか (2021年2月13日 11時) (レス) id: 9cf40aceea (このIDを非表示/違反報告)
ねぎとろ丸(プロフ) - ルリーナさん» ありがとうございます( ;∀;)お優しいですね…ありがとうございます(二度目)これからも頑張ります! (2020年9月27日 9時) (レス) id: 504f2e69b8 (このIDを非表示/違反報告)
ルリーナ - 毎日楽しみにしています頑張ってください。でも無理せずご自身の体を大事にしてください (2020年9月25日 21時) (レス) id: 18617ecf20 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎとろ丸(プロフ) - 未桜さん» コメントありがとうございます!最高だなんて、とても嬉しいです!これからも頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします! (2020年9月22日 19時) (レス) id: 504f2e69b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねぎとろ丸 | 作成日時:2020年8月4日 18時