百四話 再会 ページ25
「ザザッ」
森の中を抜けて、道に出る。
(この辺……だと思うんだけどな……)
辺りをキョロキョロ見回しても、時透さんの姿はない。
あれ、外れたかな。
「…」
私はため息をついた。
一度息をはいて、顔を上げる。
(ん?)
先の方の茂みの向こうに、誰かいる。
私は歩いた。
「あっ!君は!」
「!!」
茂みの向こうにいたのは……
「咲雪ちゃん!」
服は以前会った時とは違うけど、
このハキハキとした声、太陽みたいな笑顔、花札のような耳飾り。
(竈門…炭治郎さんだ…)
私は目をパチパチさせ、とりあえずお辞儀をした。
「久しぶり!」
「…(コクコク」
あ、そうだ。
[時透さんを見ませんでしたか?]
「え?時透君?」
炭治郎さんは目を丸くした後、残念そうに答えた。
「さっき別れたばっかりなんだよね。」
「!」
一歩遅かったか…
「はぁ…」
そう、ため息をついた後、炭治郎さんの手に持っているものに目が行った。
(この形の鍔…!)
「えっ、何?」
(時透さんの刀だ!)
気が付くと、私は炭治郎さんから刀を奪い取っていた。
「!!…(ペコペコ」
「いや、大丈夫だよ。」
「…」
「……もしかして、時透君に届けに行くの?」
私はうんうんとうなずいた。
すると炭治郎さんは、私の持ってる刀を指さして言った。
「でもそれ、折れてるみたいなんだよね。」
「……???」
炭治郎さんの言ったことが本当か確かめるため、私は刀を抜いた。
「!!?」
鞘から現れたのは、
半分から下が綺麗に折れてる刃だった。
「………(汗)」
「でしょ?」
私は折れた刀を見つめた。
ん?ということは、今時透さんは刀を持ってない?
「――!!」
私は炭治郎さんに大きく礼をして、踵を返して走った。
「えっ!ちょっと咲雪ちゃん!」
炭治郎さんの声が聞こえる。
でも、今は時透さんを捜さないと…!
「処分しといてって言われたんだけどなぁ………あっ、そうだ!小鉄君!」
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ねぎとろ丸(プロフ) - 黎音さん» あ、ただの誤字ですね(-_-;)ご指摘ありがとうございます。今まで修正できてなくてすみませんでした。 (2021年2月13日 18時) (レス) id: 0f7aa38795 (このIDを非表示/違反報告)
黎音(プロフ) - 炭治郎との再会だと思うのですが、再開何を再び始めるのでしょうか (2021年2月13日 11時) (レス) id: 9cf40aceea (このIDを非表示/違反報告)
ねぎとろ丸(プロフ) - ルリーナさん» ありがとうございます( ;∀;)お優しいですね…ありがとうございます(二度目)これからも頑張ります! (2020年9月27日 9時) (レス) id: 504f2e69b8 (このIDを非表示/違反報告)
ルリーナ - 毎日楽しみにしています頑張ってください。でも無理せずご自身の体を大事にしてください (2020年9月25日 21時) (レス) id: 18617ecf20 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎとろ丸(プロフ) - 未桜さん» コメントありがとうございます!最高だなんて、とても嬉しいです!これからも頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします! (2020年9月22日 19時) (レス) id: 504f2e69b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねぎとろ丸 | 作成日時:2020年8月4日 18時