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誤解 ページ7

「ねえフィンくん」

「どうしたの?マッシュ君」


みんなでワイワイと食事をしていると、ドット君と一緒に来たマッシュ君がボクに話しかけてきた。口に持っていこうとしたフォークを置いてマッシュ君の顔を見ると、気まずそうに目を逸らす。

あ、これ嫌な予感する。いや、絶対やばいこと言われる。



「どっ、どどどドット君が、弱点聞いてきて、耳って言ったから、なんかするかもしれない、」
「ちょっと待ってどういうこと」


一から十まで意味がわからない。どういうことなんだ。ボクはそういうことには鋭いはずだと思ってたんだけど、ここまで見抜けないのは初めてだ。
「落ち着いて話して?」とマッシュ君に諭すように言うと、「う、うん」と少し深呼吸してから、ぽつりぽつりと事の顛末を話しはじめた。





「……つまり、ドット君にA君はマッシュ君と同じく耳が弱いかを聞かれて、答えたと。もしかしたら、自分達に何か恨みがあるかもしれなくて、何されるかわからなくて怖い……ってこと?」

「うん」


落ち着いたマッシュ君は、どこから出したのかわからないプロテインの粉をコップに注いでいた。摂取する時間が大切とか言ってた気がするけど、今この瞬間でも飲むんだ…と少し驚く。

でも、話聞いてる限り別にドット君はマッシュ君達に何かしたいってわけじゃないと思うんだよな…

ちらりと視線を移すと、A君と談笑しているドット君が目に入る。
ドット君はそういうことしないタイプだし、多分だけどできるタイプの人じゃない。…となると。



「気にしなくてもいいと思うよ。ただ、もっと仲良くなりたいって思ってるだけだと思う。」
「そうかな…」
「そうだよ!聞くところが悪かっただけで、仲良くなりたいって思ってるはず。」


「そっか…」とほわほわと和んだような雰囲気を出したマッシュ君に、ふぅ…と心の中で一息つく。
きっとドット君には、別の目的の何かがある。例えばらA君に関する何か。

これでオッケーだと思いたいけど、オッケーなわけない。
だって絶対に、まだ壁はあるから。


「ドット君、ボクのことそんなに気になってくれてたんだね」

「はっ!?いやなんだよ急にコエーよお前!!」



キリキリと締め付けられるような痛みが腹部らへんで渦巻く。
あー、胃薬貰ってこようかな…なんて思いながら、食べれていなかったメインディッシュを口に含んだ。

天啓→←布告



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みんちょ - 最高!!!!!もっとやっちゃえ!!ドット君んん!!!! (3月29日 13時) (レス) @page8 id: 0797d1e760 (このIDを非表示/違反報告)
ありさん(プロフ) - 大好きですほんとにもういつも素晴らしい作品を書いてくださりありがとうございますこれからもずっと応援してます!!!!! (2月25日 9時) (レス) id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らんぬ x他1人 | 作成日時:2024年2月25日 8時

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