衝撃 ページ4
「えっ」
「んだよ急に。驚くだろ」
え、今なんか女子の声聞こえた。
「んで何、わかんないのあった？」と平然とオレのノートを覗き込んでくる目の前のコイツは、神経が図太いなんてもんじゃねえ。てか自分で出した声になんの違和感も感じてねえの？？
オレが開いた口が塞がらないを体現していると、「え、怖い。どしたの頭打った？」と引き気味に尋ねられる。何お前が引いてんの？オレが引く番だよ？
「え、いや、今…、いまなんか、」
「なんだよ、お前が脅かしてきたから驚いただけだろ」
「あっ驚いた時に出た声？なんだそんなことか。…ってなるかァ！！！」
「ドット・バレット静かにしなさい！！」
オレの叫び声と先生の怒鳴り声が、同時に教室内に余すことなく響き渡った。
＊
昼休み。どうにも胃に食べ物が入る気がしなく、中庭でぼんやりと空を見上げていた。
あー、なんでオレ動揺してんの？オレそんなに好奇心旺盛？それならどっちかっつーとレモンちゃんのこと知りてえな。
なんて現実逃避していると、ザッと影が落ちる。
「ドット君大丈夫？なにがあったの？」
シュークリーム食べる？と首を傾げ、オレを心配そうに見つめるのは、マッシュだった。
コイツが人にシュークリームを渡そうとするうえに心配できてくれるなんて、相当オレのことを気にかけてくれているんだろう。
とてもとても泣けてくるが、ぶっちゃけるとお前の兄貴のせいでオレこうなってんだよな！！
「いや……なんか、いつも以上に疲れてる気が……」
「そりゃあ、あんな腹の底から出したような声出したら疲れるだろうね」
そう言うと、オレの隣によいしょ、と腰を下ろした。
その時、オレの頭に天啓とでも言うような考えぎ降りてくる。
マッシュに聞くのが1番手っ取り早くね？
あーどうして気づかなかった。否、近すぎて気づかなかったのだ。灯台下暗しとでも言える事象が発生してしまった。
「なあー…マッシュ…」
「ん？」
こっちを向いたマッシュは、もっもっとシュークリームを頬張っていた。あれ、もしかしてそれオレにあげる用だったやつじゃね、なんて考えはすぐに放り出し、本題を告げる。
「Aってさぁ、耳弱えの？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 365人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みんちょ - 最高！！！！！もっとやっちゃえ！！ドット君んん！！！！ (3月29日 13時) (
レス) @page8 id: 0797d1e760 (このIDを非表示/違反報告)
ありさん(プロフ) - 大好きですほんとにもういつも素晴らしい作品を書いてくださりありがとうございますこれからもずっと応援してます！！！！！ (2月25日 9時) (レス) id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らんぬ x他1人 | 作成日時：2024年2月25日 8時
