男のオレが傷口舐めて回復させる固有魔法なのおかしい。

・ ページ9

「心外だな。触ったのはコイツだぞ」


ふん、とオレを指さしたランス。おいふざけんな、その言い方今一番よくねえ。


「えっ…お前…」


ヤバイヤバイヤバイ。ドットがえぐいもの見るときの目してる。やめろオレ殺されたくない。


「やめろ！！話が拗れる！！つーか、ドットはいつから見てたんだよ！？」
「野郎が変な声出してるとこから」
「いっちばんアウト」


思わず頭を抱えていると、ランスが呆れたように口を開いた。


「オレはコイツに傷を治してもらっていただけだ。」
「嘘つけ「オレのナカに…」みたいなどうのこうの言ってたじゃねえか！」

「ランスが適当言ってるだけだ。オレの魔法使ってたら、魔力分けれたんだよ。」


「はぁ！？」と振り返ってオレを見たドットの目がバキバキ。怖い。


「なんっで魔法で[ピーーー]が[バキューーン]みたいな話になってんだよ！！！」

「アウトアウト」


もう行くぞ、と未だ喚くドットの背中を押して行こうとすると、「また頼むぞ」とランスが言った。
え、とオレが振り返ると、ランスが自分の下腹を撫でながら言葉を続ける。



「また、お前のでオレのナカを満たしてくれ。」


「〜〜〜っっあーもう！！」



これだから嫌なんだよあのシスコン！！！
悲鳴をあげながら、さっさと部屋を出た。










(ああいうやつはからかいがいがある。)

ひきこもりとエイムズ兄弟→←ひきこもりと疑惑

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す