ひきこもりと疑惑 ページ8
オレの意思とは反対に、ランスの手の甲を光が柔らかく包み込む。
え、マジ?口でも治るの?と食い入るように見つめていると、ふいに「…ん…っふ…」と小さく漏れた声。その声の元を、視界に写す。
「…は、……っん、」
ランスが困ったように眉を寄せ、頬を紅潮させ、オレを見つめている。
__え、え。なに、なんなのその顔。
「え、ちょっえ?」
「…っはぁ……っすごいな」
は、と息を吐いて、乾いた笑みを浮かべる。頬を伝う汗が、いやに妖艶に輝く。
そして、オレが口をつけた手の甲を見つめる。オレもその視線を辿ると、まさかのまさかで傷が治っている。
「治、ってる……」
だがおかしい。舐めたときよりも反応が違う。
「…え、と…な、なんで、そんな状態なの」
ド直球に言うと、めっちゃえろい。
「傷口から、お前の魔力が送られた。お前のが、オレのナカを通っていって…」
「オーケー了解わかったその表現やめよう!!!」
ダメだわざとかってくらいに生々しい。言い方が完全におかしい。
「…なにしてんのお前ら」
耳に入った声に振り向くと、そこには同級生であるドット・バレットの姿が。
いつもは元気な姿で堂々としている彼だが、今は肩が震えている。
「ドット!良かった、来てく」
「っんのクソイケメンついに手出しやがったかよッ!!!」
「はい!?」
1243人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
人間 - 好きです!応援します!!!! (3月31日 23時) (レス) id: 89c49f19f9 (このIDを非表示/違反報告)
みんちょ - えええ、いや、めちゃくちゃええ。……なんやこの満足感は……マッシュ君もっとやっていいよ(?) (3月27日 23時) (レス) @page28 id: 0797d1e760 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - えってぃだ……!! (3月4日 3時) (レス) @page23 id: cc2beb923e (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 男主、受け攻めとかありますか? (2月18日 11時) (レス) id: b90a85c5d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - 題名に釣られて来ちまったよぉ…なんでこんな神作思い付くんです??続き楽しみに待ってますっ!!あとこれって原作のどこらへんで起きてる話ですか? (2月14日 9時) (レス) @page12 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らんぬ | 作成日時:2024年2月11日 23時