ひきこもりと確定のフラグ ページ22
ガサガサガサッ
飛び込んだ拍子に、周りの葉が音を立てて擦れる。少し坂になっていたのか、ごろごろと転がった。
「え、え…っ」と上擦って、もう鳴き声になっている音が喉の奥から漏れ出る。かさ、と耳元で揺れる草原をちらりと見て、坂の上、見えない場所にいるザリガニの方を見る。
「あの、」と小さく声を上げようとすると、「し、まだ駄目」と自分の唇に指を添えたマッシュは、「まだ探してる」と小声でオレにしらせる。
いや、うんわかってるよ、近くで隠れたのに、その先を追わない様子を見ると、アイツ気配探るの苦手なんだな、とか思うけど。
______オレが押し倒されてる状況なの、1番意味わかんなくて怖い。
「………っ______いった、よな…？」
「……うん、いったっぽい。」
数分、そのままだったと思う。立ち去っていく地響きのような足音が遠くなっても、呆然とそのままでいた。でもすぐに、はっとして上体を起こした。
マッシュがオレの上体をあげる動作に合わせて自分もどいたから、頭とかは打たなかった。
「え、あ、や、そそそのっ、ご、ご迷惑をおかけしてっ」
「えっどうしたの急に」
「お、オレ…っオレのせいで、取り逃した。オレのせいで、迷惑、かけた……」
身体を起こしたオレは、すぐにばっと頭を下げる。頭が地面スレスレまでに近づいて、土下座とまではいかなくても、通常の謝罪よりは深い礼。
だってあんな奴は、オレがいなければマッシュ一人でぶっ飛ばして終わってた。でも、オレがよそ見してたから、逃げる羽目になった。どうしようもない罪悪感が、オレの身体を
少ししてから、「ねえ」と変わらない声色で呼ばれ、顔をあげる。
「ボク、さっき草に飛び込んだ時にさ、枝と葉っぱでいろんなところ切っちゃったんだよね。」
「______、っ、へ？」
見上げて、初めてマッシュの顔を見る。
確かに、顔や手の甲に切り傷が一線、引かれていた。
巡っていた視線が、ゆらりとオレを射止めた。
わかるよね、と言わんばかりの目線で見下ろされ、身体が硬直する。ぞわりと、背中になにかが走る。ぶわっと溢れた汗が、震える顎を伝って地面に落ち、シミを残す。
あ、待ってこれデジャヴ。いや、デジャヴなんてもんじゃない、本当にこれやばいやつ
「恩人ならさ、助けてくれるでしょ？」
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人間 - 好きです！応援します!!!! (3月31日 23時) (
レス) id: 89c49f19f9 (このIDを非表示/違反報告)
みんちょ - えええ、いや、めちゃくちゃええ。……なんやこの満足感は……マッシュ君もっとやっていいよ(？) (3月27日 23時) (レス) @page28 id: 0797d1e760 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - えってぃだ……！！ (3月4日 3時) (レス) @page23 id: cc2beb923e (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 男主、受け攻めとかありますか? (2月18日 11時) (レス) id: b90a85c5d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - 題名に釣られて来ちまったよぉ…なんでこんな神作思い付くんです？？続き楽しみに待ってますっ！！あとこれって原作のどこらへんで起きてる話ですか？ (2月14日 9時) (レス) @page12 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんぬ | 作成日時：2024年2月11日 23時
