ひきこもりと脳筋の壁 ページ19
「………ち、違うと思うなー、オレ、確かドットとペアだったような気がする!」
「いや、ドット君は確かレモンちゃんだったような…。決まった時叫んでたし。」
「あーやっぱ?らっ……ランスさん、な気がするなぁ〜〜??」
「いや、ランス君はボクとだよ?」
フィンがどうしようもなく記憶力が良すぎてオレの退路全力で塞いできてる。きょとんとした顔で怖いくらいにズバズバ言われてオレ逃げ場ない。
「いやっ……まずやるかどうかわかんねえし!!!」
「今日は魔法学で使う薬草を集めてもらいます。」
もちろんと言わんばかりにしっかりと始まる授業。
もう王手かかりすぎてて怖い。ていうか、今さっきの発言が見事なくらいにフラグで、どうしようもない屈辱感。
魂が抜けかけているオレに、「大丈夫?」と焦るフィン。
「ま、まぁそんなに大変なことしないだろうし…!」
「あーもう森の中で失踪してやろうかな」
「Aもランニングするの?奇遇だ。」
「なーんて嘘だけどね!!頑張ろうっと!!」
「そこ!うるさいですよ!」
酷いって。今のは結構理不尽だって。しょうがねえだろ、いつのまにか後ろに回っていたマッシュが同調してきたんだから。あまりの違和感のなさに一瞬危なかった。
フィンなんて「マッシュ君いつの間に…!」と目を見開いている。
マッシュは相変わらずシュークリームをもっもっと食べ進めている。どうしよっかなペア誰か交換してくんねえかな。
「ねえドット」
「レモンちゃん可愛い!!」
「おい」
声をかけた途端ダッシュでレモンちゃんの方へ走っていったドットに小さく舌打ちをする。まあまだ説明の最中だしいける。
あ、フィンに最初に聞けば良かった。と気づいた時、くっとローブが引かれる。
「A君、マッシュ君とドット君交換しません?」
「オレも出来るならそうしてる!いいの!?」
「もちろんです!!」
ああなんて良い子なんだ。これがWIN-WINというやつだ。ガッと手を取り合っていると、「レモンちゃん」とマッシュが顔を出した。
「ボクAとが良いんだよね。」
「え゛っちょっと待てマッシュ、」
オレが止めようと手を伸ばしたが、ぱしっと掴まれて終わる。そしてマッシュは、こてんと首を傾げ、レモンちゃんをじっと見つめる。
「ダメ、かな?ボクからのお願い…」
「キャアアア!!そんなの受け入れるに決まってるじゃないですか!!」
「えっレモンちゃん??」
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人間 - 好きです!応援します!!!! (3月31日 23時) (レス) id: 89c49f19f9 (このIDを非表示/違反報告)
みんちょ - えええ、いや、めちゃくちゃええ。……なんやこの満足感は……マッシュ君もっとやっていいよ(?) (3月27日 23時) (レス) @page28 id: 0797d1e760 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - えってぃだ……!! (3月4日 3時) (レス) @page23 id: cc2beb923e (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 男主、受け攻めとかありますか? (2月18日 11時) (レス) id: b90a85c5d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - 題名に釣られて来ちまったよぉ…なんでこんな神作思い付くんです??続き楽しみに待ってますっ!!あとこれって原作のどこらへんで起きてる話ですか? (2月14日 9時) (レス) @page12 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らんぬ | 作成日時:2024年2月11日 23時