TOXIC【東海オンエア】

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Aside
がやがやと賑わう居酒屋にはいり、店員に声をかけると奥の個室に通された。そこには既にたいちゃんがいて、イヤホンをしながらマックブックをいじっていた。

虫「あ、おつかれ」

「おつかれ〜なんか久しぶりだねぇ」

虫「だね。Aがこっち帰ってくるまでは年1回会うか会わんかだったのに、こっち来てから週1ペースで会っとったもんね(笑)」

「ね〜。あ、たいちゃん何飲む？」

虫「ん〜ビールかなぁ」

「はーい」

虫「仕事どう？」

「ん〜？楽しいよ、同い年の先輩が超美人で優しいの」

虫「へぇ、よかったじゃん」

マックブックを閉じたたいちゃんは、頬杖を付いてこちらを優しい目で見ている。あの日以来たくさん心配をかけて、支えてくれた優しいたいちゃんは、本当の兄のようだ。

虫「ところでさぁ」

「ん？」

虫「としみつと連絡とってる？」

「としみつくん？たまぁにとってるよ、なんで？」

虫「としみつがさぁ、AからLINEが全然返ってこんってうるさいんだよね(笑)」

「なにそれ(笑)でも仕事始める前よりは返す頻度が少なくなっちゃったかもなぁ…」

としみつくんとのLINEのトーク画面を見返すと、少し前まではテンポよく1日に何通もやりとりをしていたのにここ最近は1日数個のやりとりしか出来ていなかった。
とりあえずごめんねの気持ちを込めて、可愛いうさぎが謝っているスタンプを3つ送ってトークを閉じる。

虫「ねぇ」

「ん？」

虫「Aはとしみつのこと、どう思ってる？」

ただの男友達だよって、
すぐに答えられなかったのはどうしてだろう。

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