夢の戦士トワイム (ページ35)

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cn「はぁ…はぁ…」

　

知念は動けないでいた

理由は首の横にあるカエルムの彫刻刀である

ka『俺は彫刻刀のアルトム、この彫刻刀で削ったやつは一瞬だけやけど意思を持つんや』

cn「何それ、チートじゃん」

ka『お前が…【ちねん】、か？』

カエルムはぐいっと顔を近づける

cn「…なんの事？」

知念ははぐらかす

タバコの匂いが知念の鼻につく

ka『ライラが気になってる人間やって言ってたな。

なんでかって聞いたらその目には【幸せな夢】を全く映してないって。

俺も会いたかったんやけど…』

cn「知らないって言ってるじゃん」

ka『けどな…お前の目も似とんねん』

カエルムは知念の目を覗き込んだ

ka『表面上は【幸せな夢】を見とるけど…その奥では【悪夢】も見とる。

…えぇな、その目』

知念はカエルムに見つめられており、目を逸らすことが出来ない

カエルムの目の奥は知念しか映してなかった

ka『…なぁ、教えてくれよ。

【ちねん】ってどこにいるんや？』

cn「知念…は」

知念が自分の正体を言いかけた時

tk「退けや!!」

高木がカエルムを後ろから蹴り飛ばした

ka『…はぁ？』

カエルムは不思議そうに高木を見た

tk「この子…助けてくれた」

高木の足元にいるのは

sb『トーラス…大丈夫かばぁ？』

cn「あ…れ？

僕…」

tk「…たく、脅しとか最悪だろ。

明らかに歳下の子にさ」

ka『…あ〜、ダルいわ。

やっぱルプスが無くしたビン探し出せばええんや』

カエルムはそう言うと地面に彫刻刀を刺した

地面は一瞬、高木に襲いかかる

知念は間一髪でゆーやせーばぁと高木を引っ張ってその場から離す

カエルムの姿はどこにもなかった

cn「高木、助けて。

皆が…」

tk「…落ち着いて。

そこに案内して」

知念は高木を山田と中島の元に案内した