第1話 ページ3
私のハジマリ
ㅤ私の朝ごはんに、見慣れた景色が消えたのはつい最近の事だった。あの日は雨が降っていて、珍しくお父さんが早く帰って来たと思ったら思ってもみない事が起きた。
『お父さんとお母さんは、離婚をする。』
ㅤ急に目の前が真っ暗になった気がした。いや、多分本当に暗くなったんだろう。
私の家から、『当たり前』が消えるんだから。いつもの毎日には、絶対戻ることは出来ないんだから。
最後にお父さんがしてくれたハグは、世界で一番優しい匂いがした。
お父さんの、匂いを噛み締めた。もう二度と出来ないと悟ったから。
ㅤお母さんは、哀しそうに目を細めてその日笑った。大丈夫、大丈夫って何度も繰り返して笑っていた。
私も、笑っていた。けれど、それは長くは続かなかった。
────
──
「なんであんたは、私を不愉快にさせる事しか出来ないの!」
「──ごめん」
「あーあ!あんたなんか居なければ良いのに」
「──ごめん」
全てはあの日、始まった。
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シロ - 途中の話が自分の経験したことが書いてあったのでビックリしました!? とてもいい小説でした!!更新頑張ってください!!!! (2020年7月14日 21時) (レス) id: 7448d97b1b (このIDを非表示/違反報告)
東條渚**(プロフ) - アポロさん» 本当の小説みたいですか…凄く嬉しいです!続きが気になる終わりかたとストーリー展開を心掛けているので、そう仰って頂けると安生します!更新頑張りますね♪ (2019年2月6日 18時) (レス) id: e9bdd05770 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ - なんか本当の小説みたい...。 語彙力をどうか分けて下さい...。 とても続きが気になります...!更新頑張って下さいね♪ (2019年2月6日 18時) (レス) id: 89f365dd47 (このIDを非表示/違反報告)
東條渚**(プロフ) - 塩架さん» そんなそんな……私も、ラストに繋げられるように切ない描写を考えているので、そう仰って頂けると凄く嬉しいです!更新頑張ります! (2019年2月5日 19時) (レス) id: e9bdd05770 (このIDを非表示/違反報告)
塩架 - リアルと言うか見るたびに少し心が痛くなるぐらい文章が良くて尊敬します…(私の語彙力無)無理しない程度で更新頑張って下さい! (2019年2月5日 18時) (レス) id: dfbaedbf2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:東條渚** x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年2月3日 20時