プロローグ ページ1
*
「はぁ…私、一体どうすれば…」
真冬、雪が降る聖夜、一人の少女。フラグが立ちそうな、今日この頃。
私は、絶体絶命のピンチに陥っている。
「こんな所で、死ぬなんて…ダサすぎる」
そうだ。自分で呟いてハッとする。こんな固くてゴミが落ちてるアスファルトの上で死ぬなんて、あんまりだ。
こんなに酷い仕打ちを受ける筋合いは無いわ。
かくいう私は、まぁ簡単に言うと「訳あり少女」。その、“訳”を話すのは、かなり面倒だからまた今度。
そんな時に、私の前に現れたのは、君だった。
「──‥…なに、してんの?君」
「…へ?」
とうとう、寒さのせいで頭がどうかしちゃったかと思った。
こんな美少年。
肌は雪のように白くて‥頬は僅かに桃色に色付いてて、睫毛はくりくりしてる。唇は、女の子みたいに甘いラインを描いている。
「…もしかして、帰る家が、無いとか?」
「なんで解ったの!?」
私が捲し立てると、目の前の美少年君はクスッと顔を歪めた。
「そんなの、君がいかにも“家が無いんです私”みたいな顔で泣きそうに立ってるから」
誰だって解るよ、そう言って笑った美少年君をボーっと見ていた。
少しして。
「それじゃあさ……
」
「…解った‥でも、良いの?」
美少年君は、悲しそうに寂しそうに微笑んでこう言った。
「……君は、僕が傍に居てあげないと、ダメ‥そうでしょ?」
「……うん」
・・これが、君と私の始まりだった。
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なつぞら - 更新、楽しみに待ってます! (2019年4月25日 17時) (レス) id: 99bf17d47b (このIDを非表示/違反報告)
東條渚**(プロフ) - ますぱさん» ありがとうございます!出来るだけ早く更新出来るように、頑張ります。 (2019年1月26日 21時) (レス) id: e9bdd05770 (このIDを非表示/違反報告)
ますぱ - 早く続きが見たいです (2019年1月26日 20時) (レス) id: 8c946d5060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杠羽渚** | 作者ホームページ:
作成日時:2018年12月2日 17時