序章 ページ1
*
「やぁ‥君ってさ、翼君だよね？」
俺が声を掛けると、人混みの中からスッと顔を出して此方を見つめる２つの瞳。
その場所だけ、時間が止まってしまったんじゃないかと錯覚する位の、美貌。
「……あなたは、スリーフェイスさんでしたっけ？」
ニコッと笑う顔は、天使の様に可愛らしい。それでも、その顔の何処かに焦りと陰りがある。それを見つけて、煽る。
…いや。
「‥凄いなぁ。驚いたよ…」
声を潜めて、静かに歩み寄る。耳元に唇を近付けて動かすと、相手が息を飲むのが聞こえた。
「───‥‥で、どう？」
俺に向かって浅い笑いを浮かべる相手を見て、俺も負けじとニコニコする。
「‥俺に拒否権ってないでしょ」
「…凄いな、よく解ったね」
このまま、相手の焦燥感を持ってくればこっちの物だ。
…とそこで。
「‥でも、驚きましたよ。俺の姉が、まさか…」
まぁ、言いたいことは解る。
「彼氏が居る、って言うのは聞いてたんですけど…
‥相手に対して、もっと聞いておけば良かったな」
後半は殆ど小声で呟いている。うん、その気持ちも解るけどね。
「‥１つだけ、聞いても良いですか？」
「勿論」
相手は、綺麗な頬のラインを僅かに歪めて甘い唇を動かす。
気のせいだろうか‥少し照れている？
「俺の姉のどこを好きになって付き合ったんですか？」
そう来たか…まぁいい、どんとこいだ。
「うん、良いけど…長くなるよ？」
「構いませんよ」
・・これが、俺と一人の少年の始まりだった。
*
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みく - 面白いです!!更新頑張ってください♪ (2020年8月22日 6時) (
レス) id: 0da8fcc3d9 (このIDを非表示/違反報告)
東條渚**(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！この組み合わせ良いですよね。更新頑張ります。 (2019年1月20日 10時) (レス) id: e9bdd05770 (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - ｋｚもコナンも大好きです！頑張ってくださいね！ (2019年1月18日 15時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
東條渚**(プロフ) - yuriさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2018年12月17日 21時) (レス) id: e9bdd05770 (このIDを非表示/違反報告)
yuri - 応援してます！更新頑張ってください！！ (2018年12月16日 20時) (レス) id: cbe69faa9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杠羽渚** | 作者ホームページ：
作成日時：2018年12月2日 12時
