【ダイヤのA】俺が守るから

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〜その頃、金丸とAは〜





金丸side





金丸｢………｣

『………』





沈黙が辛い……が、何を話せばいいのか分からねぇ。
誰か、部屋に入ってこい……(心の中)。

取り合えず、知っておいた方がいいのは聞いた方がいいのか？





金丸｢あ、あのよ……名前は……｣

『あっ……わ、私はAですっ』





それは、東条がさっき言ってたから分かんだけどよ……苗字は……？




金丸｢えーっと…苗字は？｣

『……無いです』





つい、｢はぁ？｣とか言いそうになったが、空気を読んで、止めておいた。

今にも泣きそうな顔……。





金丸｢あっ、あ、俺は金丸。金丸信二。宜しくな！｣

『よ、宜しくお願いしますっ』





あれ、でも、よく見たら、美人……？///





って！こいつ……じゃなくて、Aは東条の物だよな！←勝手な妄想。





『…？どうしたんですか？』

金丸｢あ、あぁ、何でもねぇ……。
って言うかよ、おま……A、敬語じゃなくていいんだぜ？同級生なんだしよ｣

『そ、そう……ですか？』

金丸｢おう｣

『金丸くん………優しいねっ』



そう言って、Aは俺に笑顔を向ける。



こいつでも、こう言う顔、すんだな。

人間だから、当たり前、か。





東条｢ふぅ〜…ただいま〜…Aさん、大丈夫だった？信二に何か変な事されなかった？｣

金丸｢お前な、俺の扱いどうにかしろ｣

『ふふ……っ』





突然、Aが笑い始めた。何か可笑しかったか？





東条｢……え？｣

金丸｢……あ？｣





俺達の手をギュッと握り、また、可愛い笑顔を見せた。





『これからは、宜しくね、東条くん、金丸くん！』





……あぁ。

俺も、東条も、握られた小さな手を只々見詰める事しか出来ねぇんだな。

東条も、ビックリしてんな。





Aのこんな笑顔、見た事ねぇんだからな。

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