【ダイヤのA】俺が守るから

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金丸side





『……それで、今に至る…ってトコかな』

東条｢Aさん…そんな辛い思いを…っ｣

金丸｢っんだよそれ…酷ぇ話だな……っ！｣





Aさんは、俯いているだけだが、
俺と東条は涙が止まらない。
男のクセに、泣くんじゃねぇよ……っ俺！





『こ、こんな話してゴメン…っ！』

東条｢い、いや、此方こそ、泣いてゴメン…｣

金丸｢……その傷に、そんな過去が刻まれてるなんて思ってなくてよ…｣





幼い頃から、そんな辛い思いをしていた何て、
俺なら耐えられなくて死んでいただろう。





金丸｢でよ、A………っ!!!?｣

東条｢Aさん…な、ななな何してるの!!!?｣





『…え？服、脱いでるの』





阿呆!!!?天然!!!!!?

それとも変態か!!!!!!?

男二人、女一人でベッドに座って、
そんないやらしい脱ぎ方して……じゃなくて、





何脱いでんだよ!!!!!!?





『いや……傷、見せようかなって思ったんだけど……見ない？』





東金｢…み、見る｣





変な意味じゃねぇけど、Aの背中の傷が、
どれだけ凄いものかを見たかった。





東条｢あ〜っ！ちょっと待って！｣




耳まで真っ赤に染めている東条は、Aさんが下着を脱ごうとしてるところを止める。

ハッキリ言うと、俺は止めて欲しくなかった。





『な、何で？』





何で？じゃねーよ!!!
とツッコミたいところだけど、東条がヒートしそうなので取り敢えず落ち着く。





金丸｢おい東条！生きてるか！いや、生きろ！｣

東条｢もう駄目……っ｣

金丸｢理性保て馬鹿！｣

東条｢信二もね…｣





そりゃあ、理性を保つには無理があるが、
漢なら我慢しろ、東条！←





『…ん』

東金｢！｣





体育着で胸を隠すようにして、背中の方を俺達に見せるA。

その綺麗な背中には、痛そうな、大きな傷が出来ていた。





東条｢っ……！酷い…｣

金丸｢すげぇ…此れでよく生きてたな、A｣

『…死にたくないもん』





その言葉を聞いて、俺も東条も、ホッとした。





東条｢…ほら、じゃあ、服着る！｣

金丸｢お、おう、そうだな！ほら！｣

『うんっ』





俺と東条は、Aが服を着ている間、保健室から出て、ドアの前で待っていた。





……今日、Aの、『過去』と『生きたいと言う気持ち』が知れた。





それと……『天然』ってとこもな。

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