13話 ページ14
治療室からは悲鳴が聞こえなくなった頃、中島さんはフラフラと出てきて、パチン!っと自分の頬を叩いた。
立「ほんとに怪我治ってる、、、」
小「すごいな。なんでなんだろう。上杉、知ってる?」
小塚くんが医療に詳しい上杉くんに話をふる。けど上杉くんは、否定とも肯定とも見えるような顔と仕草をしただけで。
若「何か知ってんだろ、はけ!!」
若武がいつもの調子で上杉くんに飛びかかる。
上「お、今日こそ決着をつけてやる。」
上杉くんもいつもの調子、いや、空元気で若武に応戦。黒木くんが止めに入って、いつもみたいに喧嘩が終わる。
中「春野さん!社長って、、、。」
春「ああ、社長でしたら、いつもの場所へお散歩に行かれましたよ。」
中「ありがとうございます!」
中島さんは、さっきまで怪我をしていたのが嘘のようにパッと走り出した。
翼「さっきまで血だらけだったのに。」
うんうん。私も小塚くんも頷いた。
日帰りのはずだった横浜旅行は、1泊にのびた。この状況だと、探偵社から出る方が危険だし。Aちゃんを放って帰ることなんて出来なかったから。
結局、医務室のベットを借りて、みんなでそこで泊まることになった。
若「悪かった。」
暗い顔をした若武が珍しく素直に謝った。
若「坂口の言う通りだ。上杉や黒木の意見を真面目に受け取っておくべきだった。」
黒「今更だろ。止めきれなかった俺にも責任はある。」
まずまず、私も賛成しちゃったし、、、。
立「若武のせいじゃないよ。」
小「国木田さんも言ってたけど。過去には戻れないから、今、僕たちにできること、後悔しないように全部やろう!きっと、坂口もそう言うよ。」
翼「まあ、その前にAに全力で怒られて謝られるだろうけどな。」
上「そうだな。みんなで大人しく怒られようぜ。」
上杉くんも少し持ち直したようで、口角を少しだけ上げた。
若「でも、俺たちにできることなんて、何があるんだ?坂口を連れ去った緑のやつに対抗出来るとは思えねぇけど。」
そうなんだよね、きっと超能力でも持ってるんだよ。上杉くん達は、なにか詳しく知ってるみたいだけど。
聞かないでおこう、訳があって話してないんだろうし。変に首を突っ込まない方がいい事もあるよね、今回みたいに。
結局、まともな案はでず、翌朝を迎えた。
太「はああ〜やる気が出ない。」
国「朝から壊れたラッパのような声を出すな。」
太「私はね、誰かと会話する気力もないのだよ、国なんとか君。」
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桃桜月(プロフ) - 椿姫さん» そう言って下さって嬉しいです。なかなか勉強し続ける事って難しいですよね。私も受験が近いので、やる気がなくなったら、椿姫様の事を思い出して、後悔の無いように勉強を頑張りたいと思います。 (10月3日 20時) (レス) id: 8c24d7f3c9 (このIDを非表示/違反報告)
椿姫 - 何度読んでも限りなく涙があふれてきます。私は今年受験生なので後悔しないよう、最善を尽くすつもりです。やる気がなくなったら少しだけまた読みに来ます。素敵な物語を、ありがとうございました (10月3日 0時) (レス) @page38 id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
桃桜月(プロフ) - 華凪さん» 信じて下さって、楽しみにしてくださって、ありがとうございました! (6月7日 6時) (レス) id: 8c24d7f3c9 (このIDを非表示/違反報告)
桃桜月(プロフ) - 咲花さん» 3年なんて長い間、つきあってくださってありがとうございました! (6月7日 6時) (レス) id: 8c24d7f3c9 (このIDを非表示/違反報告)
華凪(プロフ) - 完結おめでとうございます!!いくら時間がかかろうと、主さんは必ず更新して下さると信じて、日々更新を楽しみにしておりました!最後までこの作品を見届けることができて嬉しいです!お疲れ様でした!! (5月9日 6時) (レス) @page38 id: a45e30bab6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃桜月 | 作成日時:2022年8月21日 17時