50話 ページ49
フィ「ボロボロにされた上、20人の部下を迎えに行くことになった。その、お礼だよ。」
浮かれていた若武はその意味を理解したのか、真顔になった。私は、意味わかんないけど。
フィ「ということで、今度は私が直接招待しに来た。どうだ、嬉しいだろう?」
ニッコリ笑う、フィッツジェラルド。
A「ひとつも、嬉しくない。」
Aちゃんは腕を組み、如何にも不機嫌そうにそっぽを向いた。
フィ「何故だ、ギルドが誇るパティシエのデザートと、最高級の紅茶。何が、不満なんだ。」
フィッツジェラルドも不思議そうに首を傾げる。その時、Aちゃんの手が背中に回り、2回グーパーを繰り返し後ろを指した。
A「紅茶は、嫌いなの。」
何事もないように会話を続けるAちゃん。
立「どーゆー意味?」
黒上「「逃げろ。」」
黒木君と上杉君がくちをそろえた。
小「え?」
上「アイツが敵と判断した男との会話をわざと長引かせ、尚且つ、敵に分からないように指示を出してる。」
黒「この場で足でまといとなる俺らをここから離脱させたいんだよ。」
足でまとい、その言葉にピクリと若武が反応したけど、橋を飛ばせるような男に手も足も出ないことは、一目瞭然だった。
フィ「成程。じゃあ、ココア、コーヒー、ハニーミルク、君がご所望の物、全て用意しよう。」
A「ココアもコーヒーも全部嫌いなの。」
若武がそっと、みんなにアイコンタクトを取り、後ろを指さす。私たちを頷き、少しづつ後ろに下がる。
フィ「それは困った。」
A「って事で、諦めてくれないかしら?」
フィ「わがままだな、redgirl。だがそれは出来ない、私の優秀な作戦参謀によると、君がこの三組織異能戦争に参加すると、うちの勝率が下がる。ということで、大人しく私に監 禁されてくれないか?」
監 禁?!その言葉にみんながピクリと反応した。
A「そんなの、決まってるわよ。」
フィ「懸命な判断だ。」
フィッツジェラルドが、橋をガタッ!と落し、Aちゃんに手を差し出した。
A「絶対、い、やっ!!」
その言葉を合図にAちゃんは懐から拳銃を取りだし、発砲。
バンバンバンッ!
3発連続で発射された弾丸。今までドラマでしか聞いた事の無い発砲音は、私たちに一瞬で緊張感を走らせる。
フィッツジェラルドは、3発全部を軽々とよけ、橋を持ち上げて投げた。
若「アーヤッ!」
若武が私に覆いかぶさった。
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桃桜月(プロフ) - 沢山のコメント、ありがとうございます。現実バタバタでなかなか進まないですけど、これからも、よろしくお願いします。 (2022年7月9日 21時) (レス) @page42 id: 8c24d7f3c9 (このIDを非表示/違反報告)
椿姫 - すごい…!読んでてわくわくします。文ストもKZも大好きなので、嬉しいです。もう六週はしました!更新、頑張ってください!楽しみにしていますね。 (2022年6月29日 18時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
ミミィ - 面白かったです。頑張ってください。 (2022年5月28日 19時) (レス) @page29 id: bfe81bac03 (このIDを非表示/違反報告)
シーエル目つぶし(プロフ) - めちゃめちゃ好きです!!!!無理しない程度に更新頑張ってください!!!! (2022年1月14日 22時) (レス) @page7 id: b91e4bc22a (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - 続編おめでとうございます!!これからも頑張ってください。楽しみに待ってます! (2021年12月10日 21時) (レス) @page3 id: c0d88fed6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃桜月 | 作成日時:2021年12月9日 21時