32話 ページ31
私と砂原は、そのタブレットをのぞき込み、砂原は、悲鳴を上げ、私は、頭を抱えた。モクモクと撒き散らされる、粉と、殴り合いの音。
砂「おい、A。知ってたのか。」
A「......。」
坂「知ってたんですね?!」
A「ええ、まあ。でもまさか、ここまで大暴れするなんて、予想出来ないわよ。」
いや、心の片隅で少しだけ予想していたかもしれない。
シュ「全く、日本の少年は、皆こうなのか?」
砂「まさか。こいつらが、変わってるだけだよ。」
小塚君が作っただろう機械をタクと立花さんが噴射し、それに乗じて黒木君、若武君、和典が制圧し、その補助に小塚君が入る。
采配は、完璧。だけど、監視カメラのことは、忘れているようね。
シュ「この薬、即効性のようだな。手作りか。」
安「そのようですね、日本では取り扱ってないはずですが、、、。」
ギロリと安吾さんに睨まれる。しばらくして、外に待機していたボディガードたちは、全滅。若武君がこちらに繋がる、扉を開こうとした時、シュンサクライ氏が立ち上がって、それより先に扉を開けた。
シュ「やあ!君たち、さよならパーティーは、クォーターデッキだよ。」
若武君たちは、驚き、その場に棒立ち。シュンサクライ氏が袖をめくり、腕時計で時間を確認する。
シュ「もっとも、あと3分で終わるけどね。」
若武君たちの目は、たちまちその時計に吸い込まれた。
「センチュリーのトゥールビヨンだ、すげぇ。」
「新型じゃん。」
「サファイアケースだよ。」
「1000万は、軽く超えるでしょ。」
呑気ね、この人たち。
砂「呑気だな、こいつら。」
隣で砂原君も呆れたように呟いた。
シュ「良かったら、中に入らないか。君たちのお手並みは、ずっとカメラで拝見していたよ。」
そう言って、シュンサクライ氏は、皮肉な笑みを浮かべる。その言葉で、若武君たちは、ハッと我に返った。
シュ「さ、入ってくれ。どうぞ。」
若武君は、硬直。
シュ「どうした?入らないのか。どちみち押しかけるつもりだったんだろ。」
からかうように言われ、若武君が部屋にドスドスと入ってきて、和典たちもそれに続き、目を見開いた。
あ、見つかった。手に持っていたグラスをあおり、空にして、デスクに戻す。
砂「おい、バレてよかったのか。」
A「いいわけないでしょう。隠して。」
砂「もう、手遅れだ。やるもんだな。」
砂原君は、ドサッとソファに座り、若武君達にそう言った。
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桃桜月(プロフ) - 沢山のコメント、ありがとうございます。現実バタバタでなかなか進まないですけど、これからも、よろしくお願いします。 (2022年7月9日 21時) (レス) @page42 id: 8c24d7f3c9 (このIDを非表示/違反報告)
椿姫 - すごい…!読んでてわくわくします。文ストもKZも大好きなので、嬉しいです。もう六週はしました!更新、頑張ってください!楽しみにしていますね。 (2022年6月29日 18時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
ミミィ - 面白かったです。頑張ってください。 (2022年5月28日 19時) (レス) @page29 id: bfe81bac03 (このIDを非表示/違反報告)
シーエル目つぶし(プロフ) - めちゃめちゃ好きです!!!!無理しない程度に更新頑張ってください!!!! (2022年1月14日 22時) (レス) @page7 id: b91e4bc22a (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - 続編おめでとうございます!!これからも頑張ってください。楽しみに待ってます! (2021年12月10日 21時) (レス) @page3 id: c0d88fed6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃桜月 | 作成日時:2021年12月9日 21時