24話 ページ23
私は、サトケンを建物の影に連れ込み、睨みつけるようにサトケンに向き合った。
立「なんの用？」
サ「交番であった時、制服みて浜田だってわかったから、ここで待ってれば会えると思って。」
おずおずと私の顔をうかがうサトケンは、不安で心細そうな顔つきをしていた。
サ「あの、頼みがあるんだ。」
そう言って、声を潜める。
サ「俺があの夜、窃盗したってこと、砂原に黙っててくれないか？」
？！
サ「頼むよ、一生のお願い！」
両手をあわせるサトケンに、私は呆れながら砂原の言葉を思い出した。俺が支えるんだって、そういった砂原。
立「あんたがそんな風じゃ、砂原可哀想だよ。」
サ「そうだよ。砂原には悪かったと思ってるんだ。だから、窃盗の件は、内緒ってことで。」
違うっ、そうじゃない！
立「今日、うちにシュンサクライ氏が来たよ。貴方と一緒に窃盗した男たちと一緒にね。」
サトケンは、ぶるっと身震いした。
サ「一緒にしたわけじゃねーよ。あの人たちは、チンさんとマァさんっていう中国人だし。」
あ、日本人に見えたけど、違うのね。
サ「2人とも、赤い仮面団の正式メンバー。シュンサクライさんは、赤い仮面団の極東地区のリーダーだよ。」
やっぱり、赤い仮面団なんだ！
サ「日本や中国で仕事をする時には、シュンサクライさんが仕切るらしい。俺は、ただの手伝い。お袋が清掃会社で働いてて、ハリーウィンソルのビルにも入っててさ。内部のことを聞き出せたから。」
あーなるほど。だから、世界的に有名な赤い仮面団が中学生なんかと一緒にいたんだ。
サ「あの日も、出入口で見張りしてただけ。だから、防犯カメラにも映ってない。」
それで、警察発表はでは、2人の窃盗ってことになってるんだ。
サ「仮面を貸してもらったけど、それもどっかで落として、怒られたし。こんなことなら、砂原の言う通りにしとけばよかった。シュンサクライさんには、絶対に心を許すなって言われてたんだ。
一見、優しく見えるけど、お前にとってはヤバいからって。」
私は、ドキッとした。ってことは、砂原は、シュンサクライ氏の正体を知ってるんだ。知っていながら、黙ってその援助を受ける。
砂原も、赤い仮面団の仲間なんてことないよね？
サ「でも、中学の手続きしてもらう時、シュンサクライさんに何となくうちのお袋の仕事のことを教えちゃって。その後、チンさんとマァさんから、赤い仮面団の話を聞いて、カッコイイなあって。」
軽い、軽すぎる。
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桃桜月(プロフ) - 沢山のコメント、ありがとうございます。現実バタバタでなかなか進まないですけど、これからも、よろしくお願いします。 (2022年7月9日 21時) (
レス) @page42 id: 8c24d7f3c9 (このIDを非表示/違反報告)
椿姫 - すごい…！読んでてわくわくします。文ストもKZも大好きなので、嬉しいです。もう六週はしました!更新、頑張ってください！楽しみにしていますね。 (2022年6月29日 18時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
ミミィ - 面白かったです。頑張ってください。 (2022年5月28日 19時) (レス) @page29 id: bfe81bac03 (このIDを非表示/違反報告)
シーエル目つぶし(プロフ) - めちゃめちゃ好きです！！！！無理しない程度に更新頑張ってください！！！！ (2022年1月14日 22時) (レス) @page7 id: b91e4bc22a (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - 続編おめでとうございます!!これからも頑張ってください。楽しみに待ってます！ (2021年12月10日 21時) (レス) @page3 id: c0d88fed6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃桜月 | 作成日時：2021年12月9日 21時
