探偵チームＫＺ事件ノート×文豪ストレイドッグス。ハート虫は知っている。

45話 ページ45

上「すみませんでした。」

素直に謝っておこう、怒ると怖そうだ。

与「分かれば、それでいい。にしても、派手にやられたねぇ。」

Aは、既に意識を失い、苦しげな表情を浮かべていた。

与「私が半殺しにするまでもないじゃないか。」

は、半殺し？！

与謝野さんが目を瞑ったその瞬間、文字の羅列が与謝野さんを中心に巻き上がる。そして一瞬のうちにAの傷跡が消えた。

上「すげぇっ！」

血が流れていたAの腕を触っても、傷口は綺麗さっぱり無くなっていた。縫ったあとも、全て。

国「与謝野さんっ！！無事ですか？！」

与「ああ。遅かったじゃないか、国木田。」

国「不覚にも道に迷ったのと、そいつらの仲間だろうな、男を6人捕獲してきた。そいつらは、賢治と谷崎が見張っている。小僧、お前もいたのか。」

上「はい、お久しぶりです。」

国「怪我はないか？」

国木田さんの言葉にこくりと頷きかえす。

ドカーンッ！！

音は、太宰さんと中原さんの方からだ。びっくりして、国木田さんと与謝野さんと路地を覗き込む。

黙々と上がる砂埃の中、赤く光る中原さんと、キングと呼ばれた男の上に座る太宰さんがいた。余裕だな。

上「手伝わなくて、大丈夫なんですか？」

余裕そうでも、何が起こるかわからない。国木田さんは、参戦するだろう、そう思っていた。

国「いや、大丈夫だろう。なんせ、双黒だからな。」

そんなに凄いのか、この2人。

ク「くっそっ、どうして異能が使えねぇんだ！！こんなのこと、今まで無かったのに！！」

太「へぇ、異能が使えない、ねぇ。Aちゃんもやるねぇ。」

太宰さんがどこからか、縄を取りだし、キングをグルグルと巻いてゆく。Aちゃんもやるねぇ？

ク「いったい、何をしたんだ！！」

国「自 殺用の縄か？」

じ、自 殺？

与「あんなもの、いつも持ち歩いているのかい？国木田。」

国「知りませんよ？！」

中「ハーン、異能がなきゃ何も出来ねぇのか、情けねぇ。つまンねぇなぁ、張合いがねぇ。」

ク「クソっ！」

中「異能を使わずに相手をしてやろうか？」

ク「舐めんじゃねぇっ、このチビッ！」

中「あ"あ"？！誰がチビだ、コノヤロウ。もう1回、言ってみろ。一瞬で潰してやらあ。」

なんか、喧嘩になってる。言い合う間もニヤニヤと笑顔を浮かべる、中原さん。楽しんでいるみたいだ。

太「おーい、くにきぃーだくん、そこにいるのだろう。何人捕獲した？」

国「6だ。早くそっちも終わらせろ。」

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