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恐怖と不安 ページ8

夕食が終わりました。
そして私はせいら様のお部屋に向かいました。

「花様、私でございます。」

「ヒメノお姉ちゃん!いいよ!」

「ありがとうございます、失礼いたします」

あぁ、また花様の声が聞けるとは…♪
っと、お部屋に入りました。

「花様、夕食はいかがでしたか??」

「ん?美味ちかったよ♪」

うん、とても可愛らしいです♡

「そうですか♪それは良かったです♪」

「うん♪ ねぇ、ヒメノお姉ちゃん」

「はい、何でしょう??」

天使のようなお顔をされていたのに
急に、寂しそうなお顔をなさいました。
どうされたのでしょう?

「せいらお姉ちゃんがね?なんか寂しそうにしてたよ。」

「せいら様がですか?」

「うん…。ツバキお兄ちゃんも、なんだか怖い顔してた」

ツバキさんが怖い顔……
さっきも私と話す時に
何か不機嫌そうな顔をされてましたよね。
私、本当に何か悪いことをしてしまったの
でしょうか……

「そうですか……」

「せいらお姉ちゃんも、ツバキお兄ちゃんも……なんだか怖いよ……」

「花様……」

「ギューってしてくれる?」

「もちろん」

私は花様を抱きしめて差し上げました。
花様のお体は
恐怖と不安で震えておられました。
そんなに怖かったのですね…

「大丈夫ですよ、花様。私がお傍に仕えておりますから…」

「うん…もっとギューってして?」

「はい、花様」

私はもっと強く抱きしめて差し上げました。
花様が壊れてしまわない程度に、強く。
恐怖や不安が無くなる程度に強く。
そして優しく、頭を撫でて差し上げました。

「んーん、ヒメノお姉ちゃん……ありがとう…」

「いえ……」

せいら様とツバキさん
お二人の間に、何があったのでしょうか…
花様をこんなに恐怖を与え
不安にさせてしまう何かとは
いったい何なのでしょうか…

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作者名:さくや@執事・メイド | 作成日時:2018年9月26日 10時

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