信頼 ページ44
ツバキside
翌日
いつもの時間に起床した私は
身なりを整えてせいら様のお部屋に向かいました。
「せいら様、失礼致します」
「ツバキ、おはよう」
「おや、おはようございます。起床されていたのですね」
「早く目が覚めたのよ。もう一度寝ようかと思ったけれど真紗也が起こしに来ると思って起きていたの」
「そうでしたか。」
私の顔を早く見たかったのですね。
私もですよ、せいら様。
「さっ、朝食に参りましょう」
「えぇ」
私とせいら様はリビングに向かいました。
「せいら様、ツバキさん、おはようございます」
「あら、ヒメノ、おはよう」
「ヒメノさんおはようございます」
ヒメノさんが挨拶をしてくれました。
私はもうヒメノさんにヤキモチは妬かないと
せいら様とお約束しました。
「お父様は？」
「…お部屋に籠られています」
「そう…。お父様、ちゃんとお眠りなのかしら」
「執事の方によると、あまり眠られていないとか。」
「そう。わかったわ。」
旦那様、そこまで私達の事を…。
何だか申し訳ない気持ちですね…。
「ツバキ、朝食はもう食べたのかしら？」
「いえ、まだ」
「大丈夫なの？」
「えぇ。使用人が食べる時間がございますので」
「そう。じゃあ、朝食いただくわ」
「えぇどうぞお召し上がりください」
私とヒメノさんは
せいら様のお傍に控え
朝食を終えられるのを待ちました。
大丈夫です、旦那様を信じていれば。
厳しい方ですが、根はお優しい方ですから。
私をせいら様の執事にお召しくださったのは旦那様ですからね。
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作者名：さくや＠執事・メイド | 作成日時：2018年9月26日 10時
