花の怒り ページ32
ツバキさんが私の部屋を
退室されてから1時間ほどが経ちました。
私は未だに椅子に縛られている状態……
苦しいです。
と、その時
「お姉ちゃん!おみじゅ持ってきたよ♪」
この声は花様!?
な、なぜ私の部屋に!?
「花様!ど、どうぞ」
「入るね♪」
花様が入室されました。
「花様、ここは使用人が使う部屋でございます。何かあれば呼び出して頂かないと…」
「お姉ちゃん、どうちたの?それ」
「…ツバキさんが…」
「ツバキお兄ちゃんが!?」
本当に…ツバキさん…何を…
花様は目隠しを取ってくださりました。
そして、縄のようなものも。
「ありがとうございます、花様」
「ツバキお兄ちゃんがこんなことちたの!?」
「えぇ……」
「…グスン…アズサお姉ちゃんが…」
花様がお泣きに…
「私は大丈夫ですよ。お気になさらず」
「嘘だ!ツバキお兄ちゃんに聞きにいきゅ!(行く)」
「…花様」
「…あっ、これ、おみじゅ!お姉ちゃん、飲んで」
「ありがとうございます…」
「待っててね!」
……あ、花様が行ってしまわれた…
仕方ありませんね。
花様がくださった水を飲みましょう。
…そして部屋を出ましょうか。
「ツバキお兄ちゃん、アズサお姉ちゃんをいじめないで!」
「…は、花様、何でしょうか…」
「アズサお姉ちゃんを縛ったでしょ!」
「……花様、何故その事を存じておられるのですか…」
「お姉ちゃんの部屋に行ってきたの!」
「…そ、そんな……」
花様とツバキさんの声が聞こえました。
花様、そんなにも私のことを
思ってくださっているのですね……
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作者名:さくや@執事・メイド | 作成日時:2018年9月26日 10時