打ち明け ページ30
椿side
ふぅ。
さて、せいら様のお部屋へ参りましょうか。
「せいら様、ツバキでございます」
「入りなさい」
「失礼致します」
お部屋に入室しました。
「何かしら」
「お話がございます」
「話?いいわ。さっさと済ませて」
「ヒメノさんは体調悪いそうなので部屋で休ませております」
「……そう。わかったわ。…まだあるの?あるなら早くして」
そうして私はせいら様を抱きしめました。
「ちょっと、急に何よ」
「せいら様の執事についてから、ずっとあなた様のことをお慕いしていたのに…。」
すると、せいら様のお体がピクっと震えました。
「…なぜメイドをつけたのですか?…メイドを付けられた日から、私とても胸が苦しかったのですよ…?」
少し涙目になってしまいました。
「……ツバキ…私だって、私だって!あなたのことが好きだったのよ!」
……せいら様も…??
「……なのに、ツバキは!!急に目の色変えて、私を厳しい目で見てきたじゃないの!私、それから、あなたが怖くて怖くて…!!泣きっぱなしだったのよ!?それでストレスを溜めちゃって、こうなってしまったの!全部全部!あなたのせいよ!」
……………えぇそうかもしれませんね
「………そうですね。すべて私のせいですね。せいら様が物心ついた頃、『恋愛感情があるなら捨てなさい、それが出来ないなら解雇する』と旦那様から言われたのです。ですから、感情を抑えるために冷たく接したのです。仕方がなかったのです。」
「……っ、本当なの!?」
「…えぇ。すべてはせいら様のため、だったのです。」
「ツバキの……バカっ……」
……本当に、このお嬢様は…
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作者名:さくや@執事・メイド | 作成日時:2018年9月26日 10時